1961年式FLHのフルドレスを愛機とする甲斐 政弘。このデュオグライドに乗り始めてからはまだ2年ほどだというが、他に20年以上の付き合いとなる1977年式のFXSローライダーと1949年式WLも所有し、さらに30年以上も前に手に入れたカワサキZ1と、同じくカワサキのZ1000MK IIも所有する彼は、生粋のビンテージフリークだ。加えてベスパP125X、四輪では1967年式マスタングのファストバック、1966年式のワーゲンバスも持つ、無類のモーターヘッドでもある。
「16才のころにRZ250に乗りはじめ、それ以来バイクの魅力にどっぷりとハマり、気がついたら今では6台ものバイクを所有し、クルマと合わせてガレージを3棟も借りることになってしまいました(笑)。もともとはハーレーにはあまり興味がなかったんですよ。私はビンテージの古着が好きで、アメカジをこよなく愛しているんですが、アメカジだったら、やっぱりバイクはハーレーでしょ! という感じでハーレーのビンテージにもハマってしまったわけです」
そう話す彼は、ミュージカル俳優として20代のころに単身ニューヨークのブロードェイに渡り、10年もの期間を過ごし、帰国後はミュージカルや演劇の演出や振り付けを生業として暮らしてきた。さらに東京と大阪で演劇やミュージカルを中心としたスクールを主宰し、合わせて50人ほどのスクール生を抱えているという。
「毎日忙しいですが、うまくやりくりすれば、自由な時間を作ることもできるんですよ。スクールはアシスタントに任せてハーレーでソロツーリングに出かけたり、長期の休暇を取ってレンタカーでアメリカ1周なんてことも過去3回やってますから(笑)。近々4回目のアメリカ1周を計画しているんですが、なにぶん今はコロナ禍なので、タイミングを見計らっているという感じです。年齢的にも、今回が最後のアメリカ1周になると思っているので、ポートランドのウエスコやラングリッツにもぜひ行ってみたいと考えています!」
撮影当日に履いてきていただいたウエスコは、カスタムフィットで制作されたスタンダードなボスで、この他に2005年に日本限定モデルとしてリリースされたチャンピオンボス、ウエスコU.S.A.100周年記念モデルの1939’s、ウエスコ100周年アニバーサリーモデルのジョブマスター1stも所有している。
「バイクに乗るときは必ずウエスコを履いています。だいたいこのボスを履いていますね。過去に事故の経験があり、ウエスコを履いていたおかげで足を怪我することはありませんでした。ライディングギアとしてウエスコには全幅の信頼をよせています。本当に素晴らしいブーツだと思います。もう他のブーツは絶対に履けないですね。アメリカの古着が好きでハーレーを好きになり、ウエスコに出会ってずいぶん経ちますが、身を守ってくれるライディングギアであり、その機能はもちろん、眺めているだけでも満足できるウエスコは、ワークブーツの象徴だと思います。特別な存在というよりも、私にとっては、いつもそばにあるブーツ、という感じでしょうか、ウエスコは……」