12月3日(日)、カスタムフリークにとって年末の風物詩とも言える「第31回ヨコハマホットロッドカスタムショー2023(以下(HCS)」が恒例のパシフィコ横浜で開催された。レポート第一弾では、出展されたカスタムマシンの紹介をメインに、オフィシャルスポンサーブース、さらにHCSの目玉コンテンツであるライドインショーの模様を中心にレポートをお届けさせていただいたが、今回の第二弾では、メインのアワードを獲得したマシンをご紹介!
オフィシャルの公式発表によると、今年は昨年の最多来場者数である2万1,000人を大幅に超える2万5,000人の来場者数を記録!出展されたカスタムバイクはなんと600台、カスタムカーは250台、ベンダーブースは300枠、そしてオフィシャルスポンサーは過去最高となる19社となった。怒涛の勢いで成長を続ける巨大コンテンツであるHCSのさらなる躍進は、カスタムカルチャーの発展に必ず繋がるはずだ。
カメラマンのMichael Lichter’s Pickを獲得したm-CRAFTのショベルカスタム。ステンレス製フレーム&スプリングフォークが見どころとなるハイエンドマシンである。
グーリンMCが製作したショベルロングフォークチョッパー。オールドスクールのマナーに則したリアルチョッパーである。HWY’s Pickを獲得!
J’BOXが手掛けたアーリーショベルカスタム。オリジナルのガーターフォークにスクエアフォルムのエクステリア、ハイセンスなペイントにも注目だ。MOONEYES Excellence Book’s Pick, Franceを獲得!
カスタムショーでアワード獲得常連のセブンMCが製作したアーリーショベルカスタム。均整の取れたスタイリングが秀逸であるが、ディテイルも徹底的に作り込まれている。Art of Speed’s Pick, Malaysia、David Polgreen / Erotic City Choppers’ Pick、Chopper Journal Magazine’s Pickのトリプル受賞!
エグリ加工が施されたピーナッツタンクにタイトなライザーバー、コブラシートはシートベースによりフェンダーから浮いているのが面白い。
W&W’s Pick, GermanyとJeff Leighton’s Pickを獲得したハマーサイクルのブース。サンドフラッツ仕様のナックルヘッドレーサーにナックルボバーが展示された。
お馴染みのHAVE FAN!!ブースにはフラットトラックレーサーが数多く持ち込まれ、多くの来場者から注目を集めていた。
BRIXTON CROMWELL 1200のカフェレーサーに、同じくBRIXTON FELSBERG 250FTのフラットトラックレーサーカスタム。ペイントはシェイキンが担当!
カスタムワークスZONが手掛けたショベルカスタム。ポイントはブラスで製作されたエクステリアである。ブラスの経年変化が楽しみな一台である。
福岡県のインディアンオレンジは2台のカスタムマシンを持ち込んだ。ブラウンのアーリーショベルとグリーンのナックルチョッパーに共通するワイドなエイプバーで、ブースの統一感が演出されている。
「Evolution, Revolution, World of EVOs」と題し、今年は至極のEVOカスタムが集められた。 現行モデルのM8から2世代前のエンジンとなるEVO人気は上昇中!
STOOP MC x EVILACTのブースはご覧のように、かなり自由な雰囲気で、まるで駐車場のよう。このあたりの来場者を飽きさせない演出はさすがの一言!
台湾から参加した2LOUD CUSTOMが手掛けたカワサキのW800カスタム。台湾で開催されたカスタムショー、SPEED & CRAFTSで優勝したマシンだ。
KTMの690DUKEをベースに46worksが製作したカフェレーサーカスタム。美しいライムグリーンメタリックのカラーリングとストレートラインが強調されたエクステリアに目を奪われる。
Powerplant’s PickとYENC Magazine’s Pickを獲得したBOOTLEGのパンショベルチョッパー。モールディングフレームと外装のカスタムペイントが大きなポイントであるが、スタイリングも素晴らしい。
CREEKが製作したナックルチョッパー。直球勝負のリジッドフォークと思いきや、ガーターフォーク!
AVCCレーサーを多数持ち込んだジョイライドスピードショップ。Roughモーターサイクルガレージのショベルレーサーも展示された。
AVCCレーサーとは別に、こんなアーリーチョッパーも展示したジョイライド。ガーターフォークに6ベントバー、そしてピンクのカスタムペイントでフィニッシュ!
東京のセレクテッドが製作したEVOスポーツのハイエンドカスタム。フレーム加工にはじまり、S&Sヘッドにスイングアームを筆頭とした足回りなど、徹底的に手が加えられている。
A-syksとマンクスマンガレージ、MMMプロダクツの合同ブース。正面にはA-syksが手掛けたEVOスポーツカスタムが展示された。サラリとしたライトカスタムであるが、バランスが秀逸である。マンクスマンガレージが製作したロードホッパーカスタムは、カスタムペイントとシートでオールドテイストを演出している。MMMプロダクツのオリジナルパーツは毎年大人気!
こちらはオフィシャルスポンサーのインディアンモーターサイクルのブース。今年のインディアンブースはカスタム色を前面に押し出した意欲的なものであった。
その中でも今年のインディアンブースの目玉は、スポーツチーフのカスタムプロジェクト「FORGED」のジャパンバージョン、「FORGED TOKYO」である。製作はヒューモンガスの小松さんが担当。東京の「夜」をイメージさせるダークかつ、ハイセンスな一台に仕上げられている。
シャープなガンファイターシートにナロード加工が施されたフューエルタンク、マフラーはトランプxヒューモンガスのチタニウムフルエキゾースト&バックステップ、レーシングブロス製エアショックが装着されている。
こちらのスポーツチーフはムーンアイズのワイルドマン石井によるピンストライプとGLANZによるカスタムペイントが施されたスペシャルモデル!
HCSの大人気コンテンツであるピンストライプギャザリングエリアはご覧のように大盛況!
ワイルドマン石井に、シェイキンスピードグラフィクス、M&K CUSTOM SIGNSもピンストライプギャザリングに参加。シェイキンブースではSHOEIとのコラボヘルメットも展示された。
ピンストライプギャザリング常連のGRIMB krazy painting、lou peace design、HIGHJUMPER、MR.Gもブースを出展。
ここからはベンダーブースの模様をお届け。お馴染みシャフトシルバーワークスのブースに、毎回ヘルメットが大人気のオーシャンビートル、チップスカンパニー、ハマーサイクルのブース。
オリジナルヘルメットが人気のNOBUDZ、ハイエンドなシルバーアクセサリーを手掛けるファーストアローズ、大阪から参加のSIXHELMETS、バイカーアパレル専科のViSEブース。
SHOEIもブースを出展。平和モーターサイクルのコラボヘルメットに、シェイキンスピードグラフィクスとのコラボヘルメットが展示された。鋳物専科、FORKブースも大人気!
ハーレーフリークとしても知られる長瀬智也さんのバンド「Kode Talkers」のライブが始まるや否や、この人集り!
VIDA MCが製作したアーリーショベルカスタム。クリーンかつシンプルに作り込まれた同店の真髄が炸裂した一台! Customfront’s Pickを獲得。
フェイテックが製作したアーリーショベルカスタム。各部の作り込みに一切の隙を感じさせない同店ならではの完成度を誇る一台であるが、ビンテージギターの塗装などに使われるニトロセルロースラッカーを使用したカスタムペイントにも注目だ。手掛けたのはシェイキン!
Harpoon’s Pick、Hawke Lawshe’ / Vintage Technologies’ Pick、Vibes Magazine’s Pickを獲得した福島県のLuciferのブース。ロングフォークの美しさが際立つラインナップである。
FOURが製作したEVO FXRカスタム。限りなくシンプルなマシンであるが、ポイントはリアエンドのアルミ製カバーである。このアイデアとそのデザイン性には脱帽!
MCフォースが展示したショベルベースのロングフォークチョッパー。大幅にストレッチされたステムを起点に美しいスタイリングを構築。
車坂下が製作したパンヘッドカスタム。徹底的にシンプルに作り込まれたクリーンなマシンと言えるが、メタル感を強調したカスタムペイントも見逃せない。
ここからは、いよいよメインのアワード獲得マシンを紹介しよう。まずは今期HCSのナンバーワンカスタムであるBest of Show Motorcycleを勝ち取ったのは、Jurassic Customsが製作したこちらのマシン!チーターCCの大沢さんと、ネイバーフッド滝沢さんの共同プロジェクトであるJurassic CustomsがBest of Show Motorcycleを初受賞! さらにKustom Fest’s Pick, Indonesiaのダブル受賞となった。
1936年のH-D KOSLOWをベースにワンオフのクロモリフレームをロウ付けで製作。真鍮のロウ付けあとも非常に美しい。磨き込まれたシートベースにリアフェンダー、フレーム内に格納された分割タンク、オリジナルのプランジャーサスなどなど、すべてが見所となる一台だ。
大沢さん、滝沢さん、Best of Show Motorcycle獲得、おめでとうございます!
続いてBest Motorcycle Americanを獲得したのは、アワード常連のシュアショットが手掛けたアーリーショベルカスタム。シュアショットスタイルとも言うべき黄金比で製作されている。
オートレーサー用の倒立フォークをモディファイして装着されたフロントエンドは見応え十分。絞り込まれたフューエルタンクはバランスが命、シート周りの処理も、一切隙がない。
続いてBest Motorcycle Europeanを獲得したのはGild Monkeyが製作したトライアンフのボンネビルチョッパー。Born Free’s Pickも見事受賞!
Best Motorcycle Domesticを獲得したのはロッドスターが手掛けたこちらの1985年式のヤマハYT250カスタム。コンパクトなエンジンの造形を最大限に生かしたメタルワークが秀逸!
Best ChopperとFree Kustom Cycle’s Pick, Spainのダブル受賞を成し遂げたラックMCのアーリーショベルチョッパー。同店の代名詞とも言えるスーパーナローなスタイリングにフルクロームの美しさ。紛うことなき、今期のナンバーワンチョッパーである。
続いてBest Cafe Racerを獲得したのはWedge MCが製作したBMWのR100RSカスタム。シャープかつストレートラインを強調したエクステリア、シンプル極まりないフレームワークなど、カスタムの次の扉を開く一台とも言える高い完成度を誇っている。
ラストはBest Detail Workを獲得したチェリーズカンパニーが手掛けたロイヤルエンフィールドのSuper Meteor 650カスタムを紹介しよう。まるでメイカーメイドのサイドカーのように見えるが、同店がゼロから製作した驚愕のサイドカーである。その名も「チャレンジャー」。Bangkok Hot Rod Custom Show’s Pick, Thailand、Winston Yeh / Rough Crafts’ Pickも獲得!
この完成度には本当に驚きである。ストレッチされたフューエルタンク、軽快なシートカウル、スチール鋼管を使用したワンオフのアールズフォーク。そしてFRP製のサイドカーはフルオリジナルで、ディメンションの微調整が可能で走行性能にも妥協なし!