日本最大のカスタムの祭典、「第31回ヨコハマホットロッドカスタムショー2023(以下(HCS)」が12月3日(日)にパシフィコ横浜の全フロアを使って開催された。思い起こせばコロナ禍により、2021年は海外からのゲスト招待を見送り2年ぶりに開催され、記念すべき第30回目の開催となる昨年は、例年通りの姿を取り戻し、過去最高となる2万1,000人の来場者を動員し、大盛況のうちに幕を閉じたHCS。
そして今年はさらにパワーアップ!主催者からの正式な発表はまだであるが、おそらく過去最高の来場者数を記録したことは間違いないだろう。それほどまで会場にはカスタムフリークが押し寄せ、歩くのもままならない状態であった。オフィシャルの来場者数が発表され次第、その詳細をお伝えしよう。
今年は車両メーカーのオフィシャルスポンサーとしてハーレーダビッドソンやインディアンモーターサイクル、BMWモトラッド、そしてロイヤルエンフィールドがブースを出展し、ショーを盛り上げたことがとても印象的であった。ハーレーダビッドソンブースでは、話題のX350とX500のカスタムマシンがアンベールされ、多くの来場者から注目を集めていた。今回のHCSレポート第一弾ではカスタムマシンの紹介に加え、オフィシャルスポンサーブース、さらにHCSの目玉コンテンツであるライドインショーの模様を中心にレポート!
朝8時のゲートオープン前、ご覧のように会場の通路は来場者で完全に埋め尽くされていた。
さらに今年は、会場外にもご覧のように長蛇の列が! 何千人というカスタムフリークが、ゲートオープン前にも関わらず、パシフィコ横浜に集結!
8時ジャストにゲートオープン! 続々と来場者が入場。このあと午前中から午後にかけても、入場待ちの列が途切れることはなかった。
HCSの目玉コンテンツ、ライドインショー。バックヤードでショーに参加するマシンが走行準備中。
今年のゲストであるチャボエンジニアリングの木村さんもライドインショーに参加!
昨年のベストモーターサイクルを獲得したカスタムワークスZONのマシンにも火が入る!
お待ちかねのライドインショースタート! バイクのトップバッターは、先ほど紹介したカスタムワークスZONが手掛けたアルミフレームのショベルカスタムがライドイン!
こちらはチャボエンジニアリングの木村さん。メタル感を前面に押し出した唯一無二のスタイル!
海外からのゲストビルダーが続々とライドイン! マシンの詳細はこのあとご紹介!
続いてロイヤルエンフィールドのサイドカーに乗ってチェリーズカンパニーの黒須さんがライドイン。このマシンの紹介は、レポート第二弾で紹介予定!
こちらはインディアン スポーツチーフのカスタムに乗るヒューモンガスの小松さん。
続いてハーレーダビッドソンジャパンの野田社長が話題のX500でライドイン!
X500の後には、ハーレーダビッドソンのゲストであるガルダド兄弟がパンアメリカベースのHooliganレーサーで登場!
カスタムワークスZONが手掛けたBMWモトラッドのR18Bベースのカスタムマシンもライドイン。この迫力たるや!
昨年のベストモーターサイクルを獲得したカスタムワークスZON渾身の作。最大の見せ場はフルアルミフレームで、試行錯誤を繰り返し、納得のいく強度を得るまで徹底的に作り込まれている。
ボーンフリー12でベストインショーを獲得したCTNEWMAN Engineeringの8バルブULH。驚愕のエンジンである。
同じくボーンフリー12でベストインショーを獲得したVintage Technologiesの1966ショベルディガー。フレームと一体型のフューエルタンク、キャブの取り回しにも注目だ。
こちらはボーンフリー12でInvited Builder 1st Placeを獲得したMetallhausのハンヘッドカスタム。オーセンティックなスタイルであるが、マフラーの取り回しやフレームワークが秀逸だ。
ボーンフリー13でInvited Builder 1st Placeを獲得したErotic City Choppersの1956 KHKカスタム。メッキフレームにパープルベースのカスタムペイントが美しい。
ボーンフリー14でInvited Builder 1st Placeを獲得したWRECKED METALSのパンヘッドチョッパー。 奇をてらわないオーセンティックなフォルムが好印象である。
1946ナックルヘッドをベースにSmall City Cycles が手掛けたこちらのマシン。ミニエイプを起点に非の打ち所のないスタイリングを構築している。ボーンフリー14で見事ベストインショーを獲得。
フィンで埋め尽くされたトライアンフのバーチカルツインが美しいtheofficialoldtrumpのマシン。ボーンフリー13でベストインショーを獲得。
1979FXをベースにチャボエンジニアリングの木村さんが手掛けたショベルカスタム。ハンドメイドの温もりが感じられるエクステリアはチャボの真骨頂!
ここからは会場に展示されたカスタムマシンをピックアップ。こちらは神戸のシウンが製作したショベルのロングフォークチョッパー。どちらも甲乙つけがたい美しさを誇る。
東京のURAWUSが手掛けたアーリーショベルカスタム。土の匂いを感じさせる稀有なアーリーカスタムである。
ロングフォーク専科、ワイルドロードは4台ものロングフォークチョッパーを持ち込んだ。空間を利用した立体的な展示も、非常に手が凝っている。
3台のマシンを持ち込んだバッドランド。今回の見所は、代表クワイさんのアートに特化した新ブランド「UNDULATION」が手掛けたエクステリアとギターの数々!
ジーンチョッパーズが展示したFXRカスタム。その心臓部にはパンヘッドモーターを搭載し、フューエルタンクには……
ご覧のようにバッテリーをはじめとした電装品が美しく収納されている。タンクの裏面もしっかりとカスタムペイントが施されている。
京都のホットチョップが手掛けたアーリーショベルチョッパー。モールディングフレームに美しいカスタムペイント、エンジンの彫金も非常に手が凝っている。
ロングシッシーバーに三段シート、立体的な造形のフレーム一体型フューエルタンク、ロッカーカバーにカムカバー、マグボディ、キックペダル、プライマリーカバーなどには彫金が施されている。
徹底的にクロにこだわったヒューモンガスのEVOスポーツカスタム。エンジンはもちろん、ホイールやブレーキなどの足回り、もちろんエクステリアも「クロ」、「黒」、「くろ」!
ケンズファクトリーが製作したハイエンドカスタム。ガーターフォークを筆頭にケンズのオリジナルパーツが随所に散りばめられている。
インディアンモーターサイクルのブースに花を添える女性モデル。やはりカスタムショーには彼女たちの存在は欠かせない。
HCSオフィシャルスポンサーのハーレーダビッドソンブース。今年の目玉はベールに包まれた2台のXモデルカスタム!
ハーレーダビッドソンジャパン野田社長の挨拶でXカスタムモデルのアンベールイベントがスタート。
XモデルのカスタムプロジェクトでX350カスタムを手掛けたホットドック河北さんと、X500カスタムを担当したウェッジモーターサイクルの二平さん、そしてSUICIDE MACHINE COMPANYのガルダド兄弟、野田社長で記念撮影。
河北さんによるX350カスタムのアンベール! この後、二平さんによりX500カスタムのアンベールも行われた。
こちらがホットドックが製作したX350カスタム「X350 Knight」。X350のイメージソースであるファクトリーレーサーXR750をインスパイアしたワンオフのエクステリアが冴え渡る!
これぞホットドックというフォルムのシートカウルにコンパクトなフューエルタンク(カバー)、ホイールは純正をペイント、マフラーはワンオフ製作。さらに取り付けボルトにもこだわり質感アップが図られている。
ウェッジモーターサイクルが手掛けたX500カスタム。カフェレーサーをイメージし、リアエンドを大胆にモディファイ。シックなグレーのカラーリングとフレームまでペイントが施されている。スタイリングのバランスを取るためタイヤはサイズアップされている。
一見ストックのタンクに見えるが、ボトム部の溶接のミミをカットし、エンド部分の造形にも手が加えられている。マフラーはサイレンサーを加工、ループ状のシートレールにカフェレーサーテイストを加速させるシートカウルが装着されている。
SUICIDE MACHINE COMPANYが手掛けたパンアメリカベースのHooliganレーサー#66。Super Hooligan National Championshipのロードレースシリーズ参戦のために制作されたマシンである。
同じくこちらのマシンはHooliganレーサー#46。アドベンチャーモデルのパンアメリカがベースという点には本当に驚かされる。
11時30分より、ハーレーブースでは、河北さん、二平さん、ガルダド兄弟を交えたビルダーズトークセッションが行われた。
トライジャが取り扱うジキル&ハイド製マフラーのブースには、同社のマフラーを装着したカスタムマシンが多数展示された。今回、ジキル&ハイド製マフラーはハーレーダビッドソンの公認パーツとなり、全国の正規ディーラーで取り扱われることになっている。
昨今、最も勢いのある海外輸入バイクメーカーであるロイヤルエンフィールドも、昨年に続いてHCSに出展。ローランドサンズデザインが製作したスーパーメトロ650チョッパー、デウスエクスマキナが製作したローリングクイーン、そしてアンブカスタムサイクルが製作したカフェレーサー、ロイヤルエンフィールド・改が展示された。
続いてBMWモトラッドブースを紹介しよう。カスタムベースとしても人気の高いBMWモトラッドのマシンであるが、今回のブースの目玉は……
BMW100周年のカスタムプロジェクトとしてカスタムワークスZONが製作した「ground 0」。ライドインショーにも登場したマシンであるが、R18Bをベースに古のランドスピードレーサーをイメージして製作されている。見せ場はアルミワンオフで製作されたド級のエクステリアである。
ここからはベンダーブースの模様をピックアップ。エントランス脇にブースを構えたMOON Equipped AND CHALLENGERブースはご覧のように人垣が絶えることがなかった。中には4時間並んでいる、という来場者も!
そのお目当ては会場限定のオリジナルパーカーやTシャツなどで、凄まじい人気であった。
こちらはムーンアイズのオフィシャルブース。ブースの入り口で入場制限がかけられるほど人が詰め掛けていた。
HCSオフィシャルスポンサーのVANSブースにも長蛇の列が絶えることはなかった。
こちらは東京インディアンズのブース。この長蛇の列たるや!
ジャックサンズ、ジャンクモーター、J&Jサイクル、HBJの合同ブースに、大阪から参加のサイコホイールス、バイカー御用達ジーンズのアイアンハートブース。
ベンダーブースの通路は、人、人、人! みなさん、いい買い物ができましたか!?
ここからは再び出展されたカスタムマシンをご紹介。こちらは平和モーターサイクルが手掛けたトライアンフカスタム。同店特有のストレートラインが美しい一台。
ヒデモーターサイクルが手掛けたアイアンカスタム。後方にオフセットされたフューエルタンクと、三段シート&ショートシッシーバー、若干長めのリアフェンダーが織りなすリアエンドがスタイリングのポイントとなっている。
ボリュームを抑えた3段シートにフェンダーストラットと一体型のショートシッシーバー、ソリッドなブルーグレーのベースカラーにイーグルのペイントが施されたフューエルタンク、ワンオフのアルミ製オイルタンク、エンジンはセル付きで快適仕様!
モーターサイクルデンが製作したショベルヘッドのオーセンティックチョッパー。往年のベイエリアを彷彿させる、時を超えるチョッパーである。
3台のフリスコチョッパーを持ち込んだ仙台のコズミック。カラーリングには赤、青、緑を採用し、視覚的にも華やかである。