ハーレーメカニックの地位向上を目的に開催された
テクニシャンオブザイヤーアワード2022
2022年12月13日(火)、HDU Japan(ハーレーダビッドソンユニバーシティジャパン)にて、日本では初となるコンテスト、TOYA 2022(テクニシャンオブザイヤーアワード2022)が開催された。このコンテストはハーレー正規販売店のメカニック(テクニシャン)の技術を競うもので、全国270名のテクニシャンの頂点を決定し、その上でハーレーメカニックの地位向上が目的とされている。H-Dテクニシャンの最高峰である「マスターテクニシャン」57名の中から11月25日に行われたナレッジテストの上位3名、ハーレーダビッドソン北九州のハーレーテクニシャン、嶋崎 智さん、ハーレーダビッドソン須磨のハーレーテクニシャン、寺師 隆司さん、ハーレーダビッドソン東久留米のハーレーテクニシャン、志儀 竜太さんが最終選考に進んだ。
朝8時にブリーフィングがスタートし、午前中に3時間のスキルテスト実習、30分間のランチタイムを挟んで午後からは3.5時間のスキルテスト実習が行われた。課題はFLHRを使用したメカニカル課題として「オイルプレッシャーテスト」、「コンプレッションテスト」、「シリンダーリークダウンテスト」、測定課題として「ロッカーアームエンドクリアランスおよびシャフトとのクリアランス」、「トゥルーイングスタンド上でのクランクシャフトの振れ」、「ピストンとシリンダーのクリアランス」、エレクトリカル課題として「総消費電流テスト」、「総出力電流テスト」、「ホーン回路の電圧降下テスト」、「ミリアンペア消費電流テスト」が行われた。さらにパンアメリカを使用した車両診断も行われ、時間的にも非常にハードな内容となった。
それでは、ここから写真を交えてテクニシャンオブザイヤーアワード2022最終選考会の模様を詳しくお伝えしよう!
2022年12月13日(火)に昭島市田中町610-2にあるハーレーダビッドソンユニバーシティジャパンにてテクニシャンオブザイヤーアワード2022の最終選考会が開催された。
日本一のハーレーメカニックを決定するテクニシャンオブザイヤーアワード2022。その称号を手にするメカニックは!?
朝8時からブリーフィングがスタート。ファイナリストの3名を前にハーレーダビッドソンジャパンのField Operations、田中絵里さんから最終選考会についての説明が行われた。
HDAP(ハーレーダビッドソンアジアパシフィック)から今回のテクニシャンオブザイヤー2022のために駆けつけたディーラーディベロップメント トレーニングマネージャーのAlicia Dimitrovaさん。
テクニシャンオブザイヤーアワード2022の審査員を務めるHDUジャパンの根本 竜成さんから審査内容に関する細かな注意点が説明された。
今回の最終選考会に進んだ方々を紹介しよう。こちらはハーレーダビッドソン北九州のハーレーテクニシャン、嶋崎 智さん。
続いてハーレーダビッドソン須磨のハーレーテクニシャン、寺師 隆司さん。
最後はハーレーダビッドソン東久留米のハーレーテクニシャン、志儀 竜太さん。
作業の正確さとスピード、そして丁寧さが求められるテクニシャンオブザイヤーアワード2022。審査員の根本さんに見守られる中、みなさん着実に作業をこなしていく。
根本さんに質問することは認められているが、作業手順に関する質問は一切認められていない。メーカー推奨手順で実施し、プロフェッショナリズムも評価の対象となる。つまりスマートな作業、無駄のない動き、そしてクリーンな作業が求められることになる。
午前中に行われた3時間のスキルテスト実習後、30分間のランチタイム。みなさんやっとひと息という感じ。
午後からは3.5時間のスキルテスト実習がスタート。パンアメリカはまだ触り慣れていない方も多く、みなさん苦戦されていた様子であった。
15時半にスキルテスト実習が終了し、採点が行われたあと16時から表彰式がスタート。ハーレーダビッドソンジャパンの野田社長の挨拶では、ハーレーメカニックという職業の地位向上の意義、そしてこれからの若者に憧れられるような職業になって欲しいという主旨の思いが語られた。
ここからはお待ちかねの優勝者を発表しよう。テクニシャンオブザイヤーアワード2022、日本一のハーレーメカニックの称号を獲得したのはハーレーダビッドソン北九州のハーレーテクニシャン、嶋崎 智さん。おめでとうございます!
優勝した嶋崎さん曰く「今回の最終選考に日々の業務で行う作業内容は少なく、だからこそ個人の実力が試される内容だったと思います。反省するところも多かったですが、タスクはすべてこなしました。最後まで諦めずにチャレンジしたことが勝因だったと思います。苦手なパンアメリカも基本に忠実にクリアできたと思いますね。今回の優勝は通過点で、今後は旧いモデルの知識や技術を磨いて作業の幅を広げていきたいと思います」
続いて2位を獲得したのはハーレーダビッドソン須磨のハーレーテクニシャン、寺師 隆司さん。お疲れ様でした!
2位の寺師さん曰く「すごく緊張しました。変な汗をかいてましたからね(笑)。こんな経験は今までなかったのですごく刺激になりました。この場に参加していることにプレッシャーを感じていたのですが、結果的にはこの最終選考会を楽しむことができました。明日からはここで得た知識や経験を日常業務に生かしていきたいと思います」
そして3位はハーレーダビッドソン東久留米のハーレーテクニシャン、志儀 竜太さん。こちらもお疲れ様でした!
志儀さん曰く「すごく難しかったです。普段の業務とのギャップも感じましたね。日々の仕事で苦手な部分というのもあるので、それらを克服することが大切だと痛感しました。いい経験、本当に勉強になりました。今後は広く技術を磨いて、ショップとしてのクオリティを上げ、チームとしてレベルアップを果たしていきたいと思います。そしてお客様に、よりよいサービスを提供していきたいですね」