日本時間、2022年4月13日午前0時、ハーレーダビッドソンの新世代スポーツスター「ナイトスター」のワールドプレミアがWEB上で行われた。スポーツスターのナイトスターと言えば、2008年に登場した空冷エボリューションエンジンのXL1200Nナイトスターを思い浮かべる方も多いと思うが、今回登場した新型ナイトスターとは別モノのマシンと考えた方が良さそうだ。
搭載されるエンジンは新開発となる排気量975ccの水冷60度Vツイン、Revolution Max975Tで、新世代スポーツスターとして先だって登場したスポーツスターSの排気量1252cc、水冷60度VツインのRevolution Max1250Tのスモールバージョンとなっている。ちょうど、空冷エボリーションエンジンに1200ccと883ccバージョンがあったような関係性だと考えられる。
最大許容回転数7500rpm、最大トルクは95Nm、圧縮比は12:1のRevolution Max975Tは、幅広いパワーバンドでフラットなトルク曲線を描き、パンチのある加速と中速域での使い勝手を考えたセッティングとされている。またバランサーが内蔵されており、不快な振動を抑制し快適な乗り心地を確保。しかもハーレーの持ち味であるVツインならではの心地よい鼓動感は維持しているという。フロントサスペンションには正立タイプのSHOWA製41mm Dual Bending Valveコンベンショナルフォークを採用。リアサスペンションはスタンダードなツインショックで、コイルスプリングとプリロード調整可能なデュアルアウトボードエマルジョンテクノロジーショックアブソーバーを装備している。
車両重量は221kgで、スポーツスターSの228kgより7kg軽量化、さらに空冷883スポーツスターの最終モデル、2021年式のアイアン883と比較すると、なんと35kgもの軽量化を実現している。ポジションはローライズバーとミッドコントロールにより、操作性の高いニュートラルなものである。シート高は705mmで非常に高い足つき性を誇る。ちなみに、アイアン883のシート高は760mm、スポーツスターSは755mmなので、ナイトスターの足つき性がいかに高いか容易に想像していただけるはずだ。
メーターにはマルチファンクションLCDディスプレイを搭載した、4インチ丸型アナログスピードメーターを採用。ライディングモードは「スポーツモード」、「ロードモード」、「レインモード」の3つが用意されている。 また燃料タンクはシート下に搭載され、給油はシート下から行う仕様になっている。最新の電子装備も充実している。ABSはもちろんのこと、急加速時にリアタイヤが過度に空転するのを防ぐコーナリングトラクションコントロールシステム(停車時にオフを選択することも可能)に、過度のエンジンブレーキによるリアタイヤのスリップを抑制するドラッグトルクスリップコントロールシステム(DSCS)も搭載している。
そしてこのスポーツスター特有のスタイリングである。誰がどう見てもスポーツスターという伝統のスタイリングは、いわば安心感があり、このモデルを待ちわびていたというスポーツスターフリークも多いはずだ。カラーは、ビビッドブラック、ガンシップグレー、レッドラインレッドの3色をラインナップ。4月13日より全国の正規ディーラーにて予約販売が開始され、デリバリーは2022年5月以降を予定、希望小売価格は188万8,700円(税込)〜となる。
なお、4月15日(金)~17日(日)までの3日間(各日11:00〜20:00まで)、ナイトスターのデビューを祝う期間限定展示が、東急プラザ渋谷2階(渋谷区道玄坂1丁目2−3 渋谷フクラス内)にて行われることが決定!入場無料なのでぜひ!!
最後に、ハーレー公式のYouTubeチャンネルに上がっているナイトスターの発表動画の後半に、神奈川県のヒデモーターサイクルが登場し、ナイトスターのカスタムモデルの製作過程が紹介されている。今後なんらからのアナウンスがハーレーダビッドソンジャパンから行われるはずなので、続報を待たれよ!
※画像はすべて米国仕様