電気系統の変更により、シート下の配線の数量が削減されたことと相まって、オイルフロー向上のためのラインの位置変更や新たなフィッティングの採用と、オイルタンクの設計も変更された。
充実のラインナップ8台
主に機能面がブラッシュアップ
2013年10月に発表されたハーレーダビッドソン 2014年モデル。今年は『PROJECT RUSHMORE』という題目のもと、特に新型エンジン ツインクールド ツインカム103を備えたウルトラに注目が集まっているが、実はスポーツスターも大きなブラッシュアップを果たしている。日本でも高い人気を誇る同ファミリーの仕様変更ポイントをご紹介しよう。
フォトTOPICS(写真点数/5枚)
01同じく電気系統の変更により、多くの構成部品やコネクター、配線、ヒューズの省略が可能になると同時に、スピードメーターに内臓されるLCDディスプレイにギアポジションとエンジン回転数を表示させられるようになった。プラスのバッテリーケーブルはシート下から、アースケーブルはシートカバーの内側からアクセス可能に。ほか、2013年モデルとは反対向きで搭載されるようになったバッテリー、BCMとECMは整備しやすい配置にと変更された。
02ヒーテッドO2センサーは新型のものを採用、さらにエキゾーストシステムの取り付け構造も変更された。2014年モデルでは、クロスオーバーパイプはヘッドパイプに溶接されている。
03新しいフロントブレーキシステムには、ステンレススチールのブレイデッドラインを採用。またブレーキローターサイズは、全モデル共通にて292mmから300mmに変更。ピストンサイズが25mmから34mmに増したことで、フロントブレーキキャリパーのストッピングパワーが向上している。クレッチレバーとブラケットも、新しいマスターシリンダーに合わせ形状が変更。
04新デザインであるオールアルミニウムのフロントマスターシリンダー。またピストンボアをレバーの中心軸に合わせることで、レバー比率が最適化され、レバー操作時の摩擦を低減させることに成功。
0535mmのピストンふたつを備える固定仕様のリアキャリパーに、エンジン左後部から右後部へと移設されたマスターシリンダーと、リアブレーキシステムが一新。また、ブレーキロッドはマスターシリンダーに直接接続される。これにより、ステップ位置の変更(ミッドコントロールからフォワードコントロールへ)が容易になった。