午前中にはパシフィコ横浜の全面がオーディエンスで埋め尽くされた。まさに通路は歩けないほどの盛況ぶり。一年を締めくくるHRCSならではの光景。
2014年を総括するカスタムの祭典、「23rd Annual YOKOHAMA HOT ROD CUSTOM SHOW 2014(HRCS)」が12月7日(日)にパシフィコ横浜で開催された。モーターサイクルの今期ゲストは渡米14年目ではじめての帰国となるKiyo’s Garage率いる熊本県出身のKiyoが1970年式のHONDA CB750 K0「Cherry Blossom」とともに登場。さらにBorn Free 6 にてInvited Builders’ Choice Awardを獲得したSunrise CyclesのKosuke Saito が1936ナックルチョッパーを引っさげ凱旋帰国を果たした。その他、レジェンドのTom Fugelが1948パンヘッドチョッパー「Double Diamond」とともに来日。そしてBorn Free 6でBest in Showを獲得したBrent Rogersの1946ナックルがお目見え。このマシンは前出の Kiyo’s Garageが製作した車両である。もちろんカーゲストも盛りだくさん。恒例のライドインショーにピンストライプギャザリングなどのコンテンツも大盛況であった。そして今期HRCSの裏テーマであった、みなとみらい地区近隣への騒音対策である「Be Calm Not Loud [SHIZUKANI]」。この企画はHRCSの未来をかけた取り組みであったが来場者と出展業者の呼びかけにより、見事成功を収めた。来年以降も横浜の地でHRCSを開催できる見通しが立った。来場者数15000人、モーターサイクル650台、ショーカー300台という前代未聞の規模で開催されたHRCSのすべてをここにお届けしよう!
ショー前日の土曜日、早朝から次々とマシンが搬入されてくる。カスタムのディスプレイ、そしてベンダーブースのセッティングに皆様大忙しの様子。
予定の9時を8時30分に繰り上げて開場。待ちわびた来場者が会場に流れ込んでいく。お目当てはこのあとはじまるゲストのライドインショーである。
ショー当日は開場前の早朝からご覧の長蛇の列。1000人規模の来場者が今か今かと期待に胸を膨らませて待つエントランス。
妥協のない作り込みが持ち味のフリースタイルが展示したパンヘッド。シングルクレードルの凝ったフレームワークにより徹底的にコンパクトに製作されている。
A-syksが持ち込んだナックルボッバー。普段使いとして気負いなく乗れる、まさに等身大の車両に仕上げらている。
スプリングフォークにカニライザーをセットアップ。外装はアルミ叩き出しの逸品である。ビルダー田中さんの笑顔が、車両の仕上がりを物語っている。
カスタムショーの常連CWZが展示したショベルカスタム。シングルクレードルフレームにワンオフスプリンガーなど見どころは尽きない。
タイトなフューエルタンクにはシートと同デザインのレザーガードを配置。アルミ叩き出しのミニカウルが個性的だ。右下は同店のツートップ、吉澤さんと植田さん。
同じくCWZが手掛けたショベルカスタム。エンジンからリム、ナセルなどあらゆるところに彫金が施されたエレガントな一台。
ホットチョップがショップのデモバイクとして製作したデュオカスタム。同店の遊び心が炸裂したブランニューである。
ストッキングを利用したペイントとテールランプが仕込まれたサイドバック。リアステップもポイントだ。右下はビルダーのケンタロウさんと鳥居さん。
ブラットスタイルのブースには近年の代表作、ROOTBEER KNUCKLEとSR、XSのカスタムが展示された。ブースの作り込みもさすがである。
地元のIM FACTORYが製作したショベルヘッド。カチ上げられたショートマフラーとミニカウルがアイコンとなる一台。
HRCSの目玉コンテンツ、ライドインショー。会場裏では今期のゲストがマシンの準備中。SaitoさんにKiyoさん、そして昨年の覇者、チェリーズの黒須さん。
割れんばかりの喝采の中、ライドインショーがスタート。これを見なけりゃHRCSははじまらないという目玉コンテンツである。
Born Free 6で異彩を放っていた1977ショベルでライドインのOliver Jones。クロを基調にしたソリッドなマシンである。
チョッパーカルチャーのレジェンド、Tom FugleがBorn Free 6のために製作したスキニーなヨンパチチョッパー。まるで宝石のようなマシンである。
逆輸入ビルダー、Sunrise CyclesのKosuke Saito が手掛けた1936ナックルチョッパー。カチ上げられたマフラーの取り回しに注目。
Kuttyの1960年式のフラットヘッドサービカー、Oliver Jonesの1977ショベル、Born Free 6で優勝を収めたBrent Rogersの1946ナックル,そしてKiyo’s GarageのCBディガー。
BGKが製作したEVOスポーツディガー。怒涛のターボチャージャーを装着した美しきモンスターである。
CHIPが持ち込んだドラッグレーサー。1947Gのフラッティーを陸王のフレームに搭載した異色の車両。名付けてR(陸王)&H(ハーレー)。
古い電化製品のモーターを流用したオイルタンクに、パンヘッド風のカバーはレースでエンジンを温めるためのアイデア。クラッチのリンクも凝っている。
MB Leathers’ Pickを獲得したハマーサイクルの1945ナックル。メッキエンジンをベースにオーナーのKishiさんプロデュースで製作された一台。
同じくハマーサイクルが展示した1942ナックルヘッド。同店のエンジニアリングが投影されたリンカート2機掛けの快速ボッバーである。
ケンズファクトリーがビューエルをベースに製作したカフェレーサー。アルミの外装でビューエルのイメージを一新。
グレー×オレンジという変則的なハーレーカラーで仕上げられたビューエル。オレンジのトラスフレームも見所となっている。
NASTTYSが手掛けた1957パンヘッドカスタム。シートベースと一体型の凝ったリアフェンダー、フェンダーストラットも個性的である。
EVOソフテイルをベースにSTOOPが製作した一台。タイトな外装にボリュームのあるタイヤを合わせたバランスのイイ車両。マフラーの取り回しも◎。
MANXMAN GARAGEはKカスタムとトライアンフの2台を持ち込んだ。同店らしいレーシーかつシンプルなカスタムである。
BLACK TOPは3台のチョッパーを展示。ガレージチョッパー然としたアナーキーなテイストが同店の持ち味である。
パンヘッドをベースに美しく仕上げられたKatie’s Customのマシン。前方にストレッチされたフレームをオフセットハンドでまとめ上げている。
ショーカーも見所のHRCS。パラダイスロードの1950シェビーはトライアンフと展示。ラットアイランドのホットロッドにTHE CROWN OF CROWNのブース。
ラットアイランドに展示されたLOVE HUNTER GARAGEの44ナックルに47インディアンチーフのチョッパー。
イベントに華を添えるショーガール。バッドランドのブースではショーの常連、クィーンがオーディエンスを魅了していた。
カスタムカーを彩るショーガール。それぞれのスタイルでHRCSを盛り上げる彼女たちはカスタムショーに欠かせない存在だ。
MOTOSHOP TONOUCHIが手掛けた隙のないショベルチョッパー。ストレッチされたフロントフォークとアップスイープのフィッシュテイルがポイントのマシン。
丁寧な作り込みで定評のあるSURE SHOTが持ち込んだショベルカスタム。片持ちスイングアームとダウンドラフトキャブに注目だ!
ラックMCのEVOスポーツカスタム。カチ上げられたハンドルバーと少しオフセットされたフューエルタンクがスタイリングのポイントとなっている。
SAM’Sが手掛けたショベルショッパー。同店が得意とする直球勝負のこのスタイルは走りに重点を置いたリアルなマシンである。
ますます勢いを増すCYCLE WESTは5台のマシンを持ち込んだ。同店の持ち味であるクリーンなカスタムは健在だ。
熊本のRED HOTが製作したTHE KINGS PERFORMANCEのフラッティーチョッパー。寸分の隙もないワイルドチョッパーである。
ビルダーが魂を込めて製作した渾身のカスタムマシンは見る者を魅了する。ディテイルを見れば見るほどに新たな発見も……。
ブースを作り込みショップのスタイルをトータルでアピールすることも重要なカスタムショー。一切手が抜けない真剣勝負である。
ディガーを集めたTHE DIGGER BEATのブースに展示されたJENEの新作ショベル。美しいスタイリングとエッジの効いた外装がポイントの一台。
ユーロカスタムの雄、バッドランドは5台のハイエンドカスタムを展示。このダークな世界観は独自のもので、世界からの注目も高い。
バッドランドが得意とするV-RODカスタム。オリジナルのガーターフォークが見せ場となる渾身のカスタムマシンである。
バッドランド意欲作のオリジナルガーターフォークは質実剛健の逸品。マシンのスタイルを決定付ける強烈な個性を発揮している。
Duas Carasが持ち込んだXRX CHOPPER。エンジンからミッション、フレームに至るまでフルメッキの車両である。
DCキャブ2機掛けにメーターダッシュに備えられたスペアプラグ、クリアーのプライマリーカバー、そしてnick E shiftを装備している。