Noise Cycles’ Pickを獲得したHIDE MOTORCYCLEのアイアンカスタム。オートレーサーのようなスタイリングであるが、カスタムの黄金比からは一歩外れたところで絶妙なスタイリングを構築している。「アンバランスの妙」とでもいう他はないだろう。
アルミ製シートベースにレーサーライクなスナップ留めレザーシート、平面を生かしたアルミ製フューエルタンク、オイルタンクは左右非対称とし容量を確保。そして驚きはエンジンにギリギリ追い込まれたマフラーで、しかもパイプの側面を削り限界を超えて追い込まれている点だ。
Wild Motorcycle Magazine’s PickとShinya Kimura/chabott engineering’s Pickを獲得したSTOOPのアーリーショベルカスタム。メッキフレームのやや後方にマウントされたピーナッツタンクとショートタイプのシートカウルにより、視覚的にも非常にタイトなマシンに仕上げられている。
7台ものチョッパーを持ち込んだENDO AUTO SERVICE。タイヤの存在感が際立つスタイルということもあり、見事にCoker Tires’ Pickを獲得。
今の「TOKYOを象徴するスタイル」というものを目指して製作されたHUMONGOUSのS&Sショベルカスタム。ロッカーカバーにはホットドックのRCロッカーが組み込まれている。質感の違う「クロ」を使い分け、スタイリッシュな一台にフィニッシュ。MOONEYES Excellence Book’s Pickを受賞。
Born Free’s Pickを獲得したROUGHの1978FXカスタム。奇をてらわないオーセンティックなマシンであるが、それゆえに個性を出すのは難しいと言える。各パーツチョイスからそのセッティングに至るまで、すべてにこだわり、この完成度に至っているのだ。
1974年式のショベルスポーツをベースに佐賀県のJ’BOXが手がけたアイアンカスタム。ソリッドかつクリーンに仕上げられたモダンな一台である。Gabe Griffin’s Pickを獲得。
血と汗と涙の結晶として完成に漕ぎ着けたHOT CHOPのアイアン2機掛けドラッグレーサー。もちろん走行可能状態での出展である。来年はドラッグレースに参加予定! Hot Bike Japan Magazine’s PickとVibes Magazine’s Pickを獲得。
オイルタンクを兼ねるシートカウルにタイトなドラッグバー、もちろんプライマリーチェーンラインもダブル、マフラーは前後のフロントバンク、リアバンクで振り分けられている。
46 Worksのブースでは1991 BMW R100RSカスタムと1978 MotoGuzzi Lemans1000 Customを展示。同店らしい美しいカスタムマシンである。R100RSはReturn of Café Racer’s Pickを獲得。
平和モーターサイクルが製作した1976 BMW R75ベースのカスタムマシン。同店のカスタム特有のストレートラインのフォルムが特徴的な一台である。ボクサーエンジンの造形とも完璧にバランス取りされている。Bryan Thompson’s Pickを獲得。
Best Motorcycle Domesticを獲得した車坂下の1982ヤマハXS650カスタム。フレームラインを筆頭にシートカウル、マフラー、スイングアームなどに曲線を多用し、独自のスタイリングを構築している。
Wedgeが手がけたBMW100RSベースのカスタムマシンがBest Motorcycle Europeanを受賞。スクエアなボクサーエンジンのフォルムに合わせて、外装を直線的に配置。フラットトラッカーをイメージさせる仕上がりである。
Best of ‘Character and Sound’ Eternal PanheadとDicE Magazine’s Pickを獲得したBULL ORIGINALのパンヘッドカスタム。ビーチバーのようなハンドルとアンティークテイストのソロシート、マフラーのフォルムも個性的だ。
CHEETAHが手がけた1944年式インディアンチーフのカスタムがBest Motorcycle AmericanとMOONEYES Shop BKK’s Pick, Thailand、Retro Classic Cycles’ Pick, Indonesiaを獲得した。美しいラインを描くワンオフフレームにリーフスプリングフォーク、フューエルタンクの先端近くまで伸ばされたシートなど、見所満載のマシンに仕上げられている。
Hawke Lawshe’/Vintage Technologies’ PickとBest Chopperを獲得したチェリーズカンパニーのアーリーショベルカスタム。高く持ち上げられたステムにロングスプリンガー、シャープな三段シート&シッシーバーなど、ロングフォークチョッパー王道のセッティングであるが、さすがチェリーズカンパニー作のマシン、一筋縄ではいかない。詳しくディテイルを見ていこう。
フレームラインを際立たせるストレッチタンクに、二段ヘッドライト&タイトなライザーバー、シフトはロッカークラッチ&ジョッキーシフトの組み合わせ、スプリットロッカーにキャブレターはDCキャブの2機掛けとしている。
そして今期HCSのナンバーワンカスタム、Best of Show Motorcycleを獲得したのはカスタムワークスZONが手がけたBMWベースのフルスクラッチカスタム「Departed R18」。合わせて、Low Ride Magazine’s Pick、Bangkok Hot Rod Custom Show’s Pick, Thailandも受賞。実はこのマシン、独国BMWモトラッド本社より、プロトタイプの新型ボクサーエンジンの供給を受けて極秘に製作された車両で、なんと今回のHCSが世界初公開! エンジンの詳細については一切明かされていないが、どんなモデルが登場するのか期待が膨らむ。
この新型ボクサーエンジンはシリンダー&ヘッドの大きさからも排気量は相当大きなものであることが予測される。プッシュロッドがあることからOHVエンジンなのか、それとも何か新しいシステムが採用されているのか、詳細は謎に包まれている。そのエンジンをワンオフのトラスフレームに搭載し、同じくワンオフのガーターフォークと片持ちスイングアームが取り付けられている。もちろん走行可能な状態である。