16歳で原付、そして中型と、矢継ぎ早に免許を取得してから彼女の人生は大きく変化した。バイクに乗るきっかけは人それぞれだが、彼女の場合はとてもユニークな家庭環境にあった。
「父親は昔からバイクに乗っていたんですけど、少し前に母親が思い立ったようにバイクの教習所に通い始めたんです。そんな母の姿を見ていて、自分も影響されちゃったんですよね。母が免許をとってカワサキのエストレヤに乗るころには、私も免許を取ろうと決意していたと思います」
ユキさんが無事免許を取得したあとは、父親が所有するホンダのエイプやCB400を借りて乗り回していたと言う。ちなみに家には、なんとバイクが8台もあるそうだ。というのも、彼女が免許を取った後に、それまでバイクに興味がなかった弟までもが乗るようになったからである。そんな時に、自分だけのバイクが欲しいと思い購入したのが、H-Dのローライダーだった。
「いつかはハーレーに乗ろうと思っていました。そんな時に、パッと見た中古のローライダーに決めてしまったんです。でも、重くて、取り回しも大変で……それは今月手放しちゃいました」
そう話す彼女の横には既に、H-Dのスポーツスターがある。そう、どうしてもハーレーに乗り続けたかった彼女は、丁度いい距離感で付き合えるこの愛車とすぐさま出会ったのである。父親にローンをお願いして、今ではその軽快な乗り心地からかなりの頻度で乗り回しているという。
10代にして早くもハーレーを2台乗り継ぐ彼女だが、じつはバイク好きが高じて、現在バイクや自動車の基礎知識を学ぶ工科専門学校に通っている。バイクの取り回しからメカニズムまでを学べる学校のために実習も多く、毎日が楽しいと話してくれた。
「高校時代では考えられないぐらい、沢山の繋がりや縁を感じます。バイト先もバイクの量販店なのでスタッフみんながバイク好き。好きな物や人に囲まれて、今、とっても楽しいです」