試乗コースは米国カリフォルニアのワインディング。ステップ裏のバンクセンサーを路面に擦りつつ、60mphのハイスピードで駆け抜けるダイナミックな高速コーナーもあるが、新型ブレイクアウトはそれをまるで苦にしない。従来モデルならお手上げだったかもしれない、コーナーの連続する山岳路を2日間300マイル(約480km)、ずっと走りっぱなしなのに終始楽しいのだ!
レイク角34度と深く寝かせたフロントフォークに、大径21インチをセットするブレイクアウトのハンドリングは、もともと手強いものだったが、130mmのストローク量を持つインナーチューブ径49mmのSHOWA製デュアルベンディングバルブフォークと、動きの良いモノサスペンションを備えることで、車体は寝かしやすくなった。
もちろん相変わらずのアンダーステアで、コーナーでは乗り手が「よし曲がるぞ」と身体をイン側へ大胆に入れるなどのキッカケが必要だが、旋回中に想定外の衝撃を受けても前後サスが外乱をしっかり収め、落ち着いたハンドリングを守ってくれる。
巡航速度を高めたエンジンの性能を活かすべく旋回性が高まり、安心してハイスピードのまま高速コーナーに突っ込んでいけるようになった。