まず目を惹くのが、ナセルと異型LEDヘッドライトによって近未来的なイメージに生まれ変わったフロントマスクだろう。ふてぶてしいとでも言おうか、大胆で根性の座ったファットボーイのキャラクターに相応しい顔だ。そこに見るからに丈夫そうなフロントフォークがあり、図太いフロントタイヤに繋がる。新採用デュアルベンディングバルブフォークの49mm径インナーチューブは覆い隠すようにガードされ、幅160mmの前輪もワイドなフェンダーがカバーしている。
見る者に力強い印象を与えるディッシュホイールといい、握りの太いファットバーといい、フロントエンドからしてもう逞しいのだが、燃料タンクも容量18.9リットルの迫力あるもの。ニューソフテイルでは、小振りにした新作タンクを採用するモデルもあらわれたが、この堂々たるタンクシルエットはファットボーイに欠かすことはできない。
モノショック式のサスペンションを採用する新設計フレームには、ミルウォーキーエイトエンジンがリジッドマウントされ、排気量は107ci=1,745ccをベーシックに、114ci=1,846ccもチョイスできる設定としている。セパレートタイプのダブルシートや240mmのワイドなリアタイヤ、随所をサテンクローム仕上げとすることなど、新作となってもアイコンたちは健在だ。