2005~17年モデルが「FLSTN」を名乗っていたこともわかるとおり、デラックスの前身は1993年エボリューション時代に登場した「FLSTN ヘリテイジソフテイルノスタルジア」と考えていい。グライドフォークとリジッドフレームを再現したそのシルエットはパンヘッド時代の「ハイドラグライド」をイメージしたもので、全身がクラシックテイストに満ちあふれている。
それはメインフレームとエンジンが新しくなっても変わらない。ヘッドライトはLED化され充分過ぎる被視認性を持ったが、クロームメッキの施されたトリプルライトはトラディショナルとしか言いようがない装備だし、ディープフェンダー、クロススポーク仕様のホイール、ホワイトウォールタイヤ、大柄なソロシート、墓石のような形状をしたトゥームストーンテールランプなど、車体の隅々を見ても伝統を感じるものばかり。往年のスタイルを現代に蘇らせているのだ。