ミルウォーキーエイトエンジン化以前のツインカムエンジン仕様ではあるが、ここVIRGIN HARLEY.comでも過去に何度かロードキングの試乗インプレッション記事が掲載されているので、ベースモデルのキャラクターに関しては過去記事をご参照いただきたい。それでは、このロードキングスペシャルの全容を暴いていこう。
明確な違いは、「専用ヘッドライトナセル」「ミニエイプハンドル」「フロント19 / リア18インチ・専用ホイール」「専用ダブルシート」「バガースタイル・リアエンド」「オリジナルグラフィック」「ブラックアウトボディ」といったところか。コンセプトはカンパニーが近年掲げ続けている「ダークカスタム」で、クロームパーツが多用されているベースモデルとは対照的に、ブラックというカラーが印象に残るカラーリングとなっている。
ツーリングモデルをベースに、ホイールのサイズアップにアップライトなハンドルバーのチョイス、そしてリアエンドのショート化はバガーそのもの。ウインドスクリーンとスポットランプが取り除かれたことでマスクが精悍になり、ロードキングでありながら異なるキャラクターとしての印象を強めることに成功している。タンクのメーターコンソール部分にスピニンググラフィックが施されている点など、アメリカンカスタムスタイルをほうふつさせるディテールと言えよう。
バガーカスタムと言うとストリートグライドやロードグライドといったモデルをベースにするイメージが強いが、ロードキングでこのスタイルに取り組むというのは珍しい。それも、カンパニーが主導でベースモデルを手がけたわけだから、新しい時代の波を感じずにはいられない。
そして、ミルウォーキーエイトだ。このエンジンが搭載されたモデルのなかでもっとも軽量だったのがロードキングで、そのロードキングをさらにチョップしたこのスペシャルとなると、よりパワフルなエンジン性能をダイレクトに感じることは間違いない。それが、ミニエイプハンドル & 19 / 18インチホイールという組み合わせでまったく異なる乗り心地を味わわせてくれる一台になっているのだ、期待せずにはいられない。