VIRGIN HARLEY |  ハーレー2024年モデルの「FLTRXSTSE CVO ロードグライドST」を試乗インプレ! 猛者が集うマッスルキングダムの頂に立つ!試乗インプレ

ハーレー2024年モデルの「FLTRXSTSE CVO ロードグライドST」を試乗インプレ! 猛者が集うマッスルキングダムの頂に立つ!

  • 掲載日/ 2024年07月03日【試乗インプレ】
  • 取材協力/HARLEY-DAVIDSON 取材・写真・文/小松 男
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HARLEY-DAVIDSON FLTRXSTSE CVO ROAD GLIDE ST(2024)
数多くあるハーレーダビッドソンラインアップの中でも最上位モデルとして君臨しているCVO(カスタム・ビークル・オペレーションズ)は誕生から25周年を迎えた。今回は2024モデルとして登場した「CVOロードグライドST」を紹介!

さらなる極みを目指し続ける
特別な存在、それがCVOだ!

CVO、それはハーレーダビッドソンが威信をかけて造り上げるファクトリーカスタムモデルだ。最初のCVOが登場したのは1999年で、以降スペシャルペイントやチューンナップが施された限定モデルとして毎年のように発表されてきた。CVOは今年で25周年を迎え、2024モデルとしてCVOロードグライドSTがリリースされた。

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心臓部には1977ccまで排気量を引き上げ、さらに専用チューンされたミルウォーキーエイト121ハイアウトプットエンジンを搭載。これは最高出力126馬力、最大トルク193Nmを発生させるハーレー史上最強のエンジンとなる。昨今、モトアメリカが開催しているバガーモデルによるロードレース、キング・オブ・バガーズでの活躍も注目されているハーレーダビッドソンが送る最高の一台。その内容に迫る。

FLTRXSTSE CVO ロードグライドSTの特徴

ハーレー史上最大排気量1977cc
出力126馬力! トルク193Nm!!

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言わずもがなハーレーダビッドソンは地球上最高峰のプレミアムモーターサイクルブランドだ。他のメーカーがいくら追従しようとしても、その存在はゆるぎない。そのハーレーダビッドソンが送るモデルラインアップの中でも特別な存在、それがCVO、カスタム・ビークル・オペレーションズである。

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ハーレーダビッドソンのディーラーに行き、通常並んでいるモデル群はいわゆる量産型であるのに対して、CVOは熟練工の手によって丹精込めて仕立てられたスペシャル仕様なのである。そのCVOの最新モデルとして登場したのがCVOロードグライドSTだ。CVOが誕生して25周年という記念すべき年に生み出されたこの車両は、きっとハーレーダビッドソン社も強い思い入れがあることだろう。

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CVOロードグライドSTの内容は、専用チューンドエンジン、加速重視型のファイナルドライブ、カーボンファイバーやチタンシェルなどの特別素材の採用、専用ソロシートとそれにライディングポジションを合わせてハンドルバー、専用特別塗装、プレミアムオーディオシステムなどなど、数え上げたら枚挙にいとまがないほどのスペシャル版となっている。

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試乗インプレッションをお届けする前に書くのもなんであるが、私は実際に触れる前からこのスペックを見て、ここまで贅を尽くした仕様であることは544万2800円という車両価格がお得にすら思えてしまっていたのである。とはいえ、実際に乗ってみてどのように感じるかと言うのは大きなポイントであるに違いないし、先だって2024モデルでフルモデルチェンジが行われたロードグライドにも乗っており、その完成度の高さに驚かされていたので、あれを凌駕するのは並大抵のことではないとも考えていた。

果たしてハーレーダビッドソン渾身の一台、CVOロードグライドSTはどのような乗り味なのだろうか。じっくり確かめてみたいと思う。

FLTRXSTSE CVO ロードグライドSTの試乗インプレッション

とてもメローでスムーズ、
牙を見せれば超過激!

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シャークノーズフェアリングのサイド部分にあしらわれているスクリーミンイーグルのアイコン、エンジン回りをはじめ差し色に使われているレッドのポイントカラーなど、CVOロードグライドSTは見た目からして他のハーレーダビッドソンとは異なる強いオーラを放っていた。

エンジンを始動するとスペシャルパフォーマンスを秘めたミルウォーキーエイト121ハイアウトプットエンジンはいとも簡単に目を覚ました。歯切れの良い排気音が心地よく体に伝わってくる。ミッションを1速に入れてクラッチをミートするとスルスルと流れるように車体は押し出された。

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CVOロードグライドSTはチタン、カーボンなどの素材を各部に採用することでCVOロードグライドよりもさらに13kgもの軽量化を実現している。数値的には車両重量380kgというものなので、押し引きした分にはその恩恵というのはなかなか伝わりにくいものだが、走り出すとすぐに”軽さ”は伝わってきた。

全体的な軽量化はもちろんなのだが足まわりのバランスが良いのだろう、コーナーをパスする際の動きが軽いのだ。ライディングモードはロード、スポーツ、レイン、トラックがプリセットされており、まずはロードとスポーツモードを使ってストリートを流してみる。すると想像以上にフィーリングに角が無くメローでスムーズなクルージングを得られる。これは素晴らしい。

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高速道路へとステージを移す。ファイナルドライブのギア比を加速重視の設定としているということなのだが、6速トップギアで時速100キロ巡行を2500回転以下という低回転でこなす。なのでハイウェイクルーズにおいても快適そのものである。

驚愕的な走り。この言葉が頭をよぎったのは、ライディングモードをトラックにセットした時だった。スポーツモードまでは地を這うような重厚感のあるトルクを楽しむキャラクターだったのが一変、雲の中に吸い込まれていくような別次元の加速を味わえるのである。

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それはただ単に速いというだけではなくサスペンションの動きが速度域に合わせて奥で粘り、ブレーキのタッチや効きもアップグレードしているような感触であり、スーパースポーツさながらのエキサイティングな走りを楽しめるのだ。もちろん大柄な体躯、相変わらずフロントヘビーというキャラクターではあるが、これはキング・オブ・バガーズで活躍するファクトリーチームが培ってきた技術のフィードバックだと思えて仕方ない。

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CVOロードグライドST、これはまさしく特別な人間が乗るスペシャルな一台に仕上がっている。中にはそんなに速いハーレーは必要が無いなどという方もいるかもしれないが、むしろそう考えている人にこそ乗ってみて欲しいと思う。CVOは生産台数が限られており、ごくわずかな人の手にしか渡らない。このようなモデルは飾ったり寝かせたりするオーナーもいるが、少なくともCVOロードグライドSTは走らせてこそ真価を感じ取れるものだ。

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余談だが純正オプションとしてCVOロードグライドSTに採用されているFORGED CARBONパーツも多数用意されているので、”ST”ではなくスタンダードなCVOロードグライドをスポーティーにカスタマイズするのも一興かもしれない。

FLTRXSTSE CVO ロードグライドSTの詳細写真

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専用チューンのミルウォーキーエイト121ハイアウトプットエンジンは、ついにここまで来たかという感じがする1977ccの大排気量。5020回転で最高出力126馬力を、3750回転で最大トルク193Nmを発生させる。可変バルブタイミング機構を備え、一部水冷化されている。

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軽量なキャストアルミホイールやウェーブブレーキローターなどを用いてバネ下重量を軽減。ブレンボ製モノブロックキャリパーの効き、タッチは秀逸。倒立フロントフォークはSHOWA製でフルアジャスタブルタイプ。

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鍛造カーボンファイバー素材のエンドキャップを備えたスクリーミンイーグル製エクストリームフローチタン製スリップオンマフラーを採用。低回転では大排気量Vツインエンジンの野太い音を、高回転ではレーシングモデルのようなサウンドを楽しめる。

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トラディショナルなラインを描きながらもモダンな印象を与える現行タイプのシャークノーズフェアリング。サイドにはスクリーミンイーグルのアイコンが、上部にはCVO25thアニバーサリーグラフィックが添えられている。

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ハンドルに備わるスイッチだけでなく画面タッチでも操作可能な大型インダッシュディスプレイ。視認性、操作感共に良好。SkylineOSを搭載し、様々なインフォメーションを得られる。

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シフトチェンジはギアの入りが良くタッチも良い。ステップボードもスポーティなデザインとされている。ペースを上げるとバンクセンサーが接地するので注意。渦巻型のホーンが採用されているのも嬉しいポイントだ。

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CVOロードグライドST専用のグラフィックカラーが用いられたタンク。コンソールにはCVO25thアニバーサリーバッヂが備わる。容量は22.7リットルと十分。横幅が広いこともあり、内もものフィット感が良く、コーナーリングのきっかけが作りやすい。

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4チャンネル500ワットRMSアンプを備えたロックフォードフォズゲート社製 Stage IIプレミアムオーディオシステムを搭載。シャークノーズフェアリングにインサートされたスピーカーでは迫力あるサウンドを楽しめる。

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専用形状のシングルシートは、座り心地が良く、腰をしっかりと支えてくれるので、長時間のライディングでも疲れにくく、しかもスポーティな走りもサポートしてくれる。

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左側のスイッチボックスには、トラクションコントロールやクルーズコントロールなどの車体や走行設定を行うための操作系統が集約されている。ウインカーは伝統的な左右振り分けタイプ。

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右側のスイッチボックスではオーディオや車体と接続を行ったスマートフォンの操作など、インフォテインメントシステムのスイッチが置かれている。右ウインカーとライディングモードセレクトが一体となっており使いやすい。

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リアのツインショックサスペンションはリザーバータンク別体式でフルアジャスタブルタイプが採用されている。足まわりのセットアップは本当に良く、乗り心地を損なうことなくスポーツ走行も楽しめる。

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シャープなラインを持つサイドケースとLEDライトの組み合わせにより、テールセクションからスポーティーな印象を受ける。スポーティバガーの最高峰に立つCVOロードグライドSTに相応しいデザインだ。

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