車両選びからカスタムまで、すべて TASTE CONCEPT MOTOR CYCLE が手掛けた2003年式の XL1200S。ハーレーのことをまったく知らない“真っ白”なまま会社の上司に連れられてきたオーナーだったが、交流を重ねたビルダー河内山アキラがそのファッションや好みを汲み取り、TASTE 流にアレンジした一台である。
「いかにオーナーの好みをうまく反映できるか、がカスタムのキモだね。なので、まずは彼のライフスタイルを知ることから始めたんだ」
と河内山。オーナー自身も「お店に足を踏み入れたときから始まったフリートークが新鮮でした。話がバイクバイクしていなかったので、安心できましたね」と言うとおり、TASTE はコミュニケーションを大事にする。そこから XL1200S というベース車両が見え、タウンユース中心に楽しむであろう姿を想像し、納車時の完成形をイメージしたカスタムを施していってこの姿となった。容量7リッターのチビタンクにカラーリングと見た目の印象も強いが、チェーンドライブ化にオーリンズのリアショック Type 36Eなど、機能面での面白さも追求しているところはさすがの一言。
「いいカスタムをしているね、ってよく言われるんですが、やっぱり嬉しいですね(笑)。今は乗るのが楽しくて仕方ないです」
お洒落なオーナーに見事マッチしたスポーツスター。しかもただ“合わせた”だけでなく、そのライフスタイルに幅を持たせるまでになったそうだ。