常に進化を続けるツーリングファミリーにおいて、その年のフラッグシップモデルに乗ることは、ハーレー乗りにとって最高のステイタスである。近年、エンジンが年を追うごとにスープアップされているが、この2009年モデルで103キュービックインチのエンジンになったウルトラは、完全に一歩先を行くクルージングモデルとして、その後のツーリングモデルの方向性を決定づける存在となったのではないだろうか。
かたや、ストリートグライドと言う路線もあり、ツーリングモデルが二極化されるという時代において、やはりフラッグシップはフラッグシップとしての貫録を捨てないハーレーというメーカーには脱帽するばかりだ。
このカスタムは、そんな最高級クルーザーに、流行のバガーテイストを盛り込み、その堂々としたスタイルと、パワフルな走行性能を両立したホットなカスタムである。インジェクションのコントロールユニットはサンダーマックスに交換され、エンジンは全域パワフルな仕様。自称走り屋のオーナーを納得させる仕上がりとなっている。カラーリングは落ち着いたブラック。大人のカスタムと言えそうだ。