KNUCKLE HEAD EL(FLOCK MOTORCYCLE)
世界最速を目指したナックルに
当時の想いを込めて
今でこそ、ゆっくりドコドコと走りを楽しむモノと思われているハーレーだが、その当初はハイパフォーマンスを追求するメーカーだった。特にナックルヘッド登場当初は、並み居る高性能な英国車に対抗するため開発され、最終的には世界最高速にチャレンジ。見事にそれまでの記録を塗り替え、そのパフォーマンスの高さを世に知らしめたのである。
最高速にチャレンジするため、フルカウルを装着したそのマシンを思い起こさせるのが、茨城のフロック・モーターサイクルが製作したこのカスタムだ。ボディワークはフューエルタンクからリアフェンダーまで流れるような一体成形のファイバーで製作され、ロッカーカバーの形状を見なければナックルだとは気づかないほどの豹変ぶり。そこへいわゆるタレ風貌を組み合わせて、かなりのオリジナリティを感じるが、シートやハンドル形状、そしてフロントに装備されたインディアンのガーターフォークなど、あくまでチョッパー的な要素をベースにしていることが分かるのである。
ストックの旧車ファンからすれば一線を画すかのオリジナルスタイルではあるが、その実、要所を抑えセンスが光る一台である。旧いモノだからといってストックのままイジってはならない、という決まりはない。カスタムという自由な行為に、カテゴライズや制限などあってはならないのだから……。
一体成形のボディを持ちながら、どことなくノスタルジックなテイストを感じさせるデザインが素晴らしい。これだけバランスをとりながら全体をまとめるには相当な苦労があったはずだ。雰囲気的には60~70年代あたりといった感じか。
カスタムの詳細をチェック!
マニア垂涎のヴィンテージパーツ、BUCOのタレ風。こうした自由度の高い組み合わせにビルダーの個性を感じる。
インディアンのガーターフォークに換装。この華奢なテイストが、ボディ一体型となった車体のイメージを強める。
ライザーはガーターと共にインディアンの純正だがハンドルはワンオフ。操作性を重視したものと思われる。
ホイールは前後にカルマグを装備。通常のスポークホイールとはまた違った雰囲気で、ここからも強い個性が放たれる。
ファイバーグラスで一体成形されたフルボディ。流麗なデザインながら、比較的レトロなテイストでまとめられる。
エキゾーストパイプはワンオフの2in1。サイレンサーはワッセルのトランペットを装備しヴィンテージ感を出す。
SHOP INFO.
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