スポーツスターはフォーティーエイトの出現以降、様々なボディーバリエーションをメーカーが繰り出すモデルになったが、昔からのスポーツスターファンというのは、どこか懐かしいエボリューションエンジンがデビューした当時のシルエットが好きだということも忘れてはならない。
ルーツをダートトラックレーサーに持つフレームワークと足回り、虚飾のないシンプルなシルエットは、どんなスタイルにも変化することが大きな魅力だった。当時は、スポーツスターと言えばベーシックなスタイルしかなく、そのままストックで乗るのもカッコ良かったが、様々なカスタムベースになったのだ。
ルードロッドが製作した1台は、エンジンがラバーマウント化された現代のスポーツスターがベースである。インジェクション化される以前のモデルではあるが、エンジンをリジッドマウントした旧タイプをベースに製作したカスタムではない。しかし、そのシルエットは極めてシンプル。つい、リジッドエンジン時代のスポーツスターと見間違えてしまうような仕上がりなのだ。そのポイントは、できるだけ各部を小型化したことにある。なんとスイングアームも先端を詰めて短くなっているのだ。
以前のモデルに比べると、大柄になってしまった現代のスポーツスター。しかし、ラバーマウントされたエンジンは長距離でも疲れが少なく、優秀なオートバイになったのは事実だ。それなら細かく工夫して、以前のスポーツらしいカスタムを提案してはどうか。これがルードロッドが掲げたコンセプトである。