常に個性的なカスタムを創り続けている一国サイクルワークス。その一番の特徴は、走りを重要視していることだろう。車種に関わらず、走行性能をスポイルするようなカスタムは製作しない。それがショップ代表である梅島氏のポリシーだ。今回のカスタムは、ベースが 2010年式 年型の XR1200X。ノーマルでも充分に個性的な走り重視のモデルだが、外装の変更で、よりカフェレーサーライクなシルエットに変貌を遂げている。
「フランス製の外装キットで、昔の XLCR レプリカにしたんですよ。そのまま取り付けるだけじゃおもしろくないので、ペイントカスタムしました」
なるほど、外装以外はすべてノーマルのままである。一国サイクルワークスでは、この状態でコンプリート販売するというのだ。購入するユーザーは、さらにカスタムを進めることも可能というのである。当時のカフェレーサーをモチーフとした、新しいカスタム。XR はそのベースとして、申し分のないモデルだ。
ペイントはベースのブラックをアザーサイド。タンクマークのみを SHAKIN’ SPEED GRAPHIX に依頼した。小振りなアッパーカウルは、ステーなどが付属しないために、梅島さんが製作。ペイントや、すべての製作コストを含む車両価格は、198万円 (2012年3月現在) となる。すべての外装パーツは総額38万円。ペイントコストは約20万円であることから、この価格はスペシャルプライスであろう。
現代の XR を用いた走りと、あの XLCR のスタイル。どちらの車種も狙っているイメージが似ていることから、まったく違和感のない独特なシルエットとなって完成している。