NICE! MOTORCYCLE総帥、カルロスボヘミアンオカダの最新作、絞り込まれたセパハンが取り付けられたSSカスタム。20年以上も前からボヘミアンが提唱するコンパクトカスタムの集大成的マシンである。
フロントはオリジナルH150スプリング、リアショックにはリジッドバーさながらの1インチサスが組み込まれ、極限までローダウン。そのシャシーにショートフロントフェンダー、TTシート、ローダウンタンクが装着されタイトなフォルムを入手している。マフラーにはバランスを考慮してショートタイプのサイドターンアウトマフラーをチョイス。エアクリーナーはエンジンの造形を際立たせる5インチクリーナーカバー、ヘッドライトには4.5インチのベイツタイプを装着。前後ホイールにはレッドラインがポイントとなるスタージスの純正ナインキャストが取り付けられている。標準装備のフロントダブルディスクブレーキを「必要なし」という見解からシングルディスク化。さらに「ハーレーにはシングルプラグが似合う」という理由から、1200Sのツインプラグをあえてシングルプラグ化。この変則的なモディファイこそボヘミアンマジック。
そしてマシン最大の見せ場はインチサイズのセパハンとミッドステップによるコンパクトなポジションである。セパハンとバックステップの組み合わせではなく、ミッドステップにこだわるのがボヘミアン流。この乗車姿勢がキモなのだ。先出のシングルプラグ化とブレーキのシングルディスク化による不具合のようなものは全く感じられない。「十分に速く、十分に止まる」。過不足ないパフォーマンスだという、そんな印象を受ける。さらにZOKU族するこのポジションについて、ボヘミアン曰く「スポーツスターにはセパハンがとても似合います。ノーマルステップで小さく丸まって乗る独特の乗車姿勢。これが2010年、最新の土下座スタイルで御座います」。