現行ラインナップからは姿を消した、ツインプラグのスポーツスターXL1200S。スポーツスター歴代モデルの中でも最強のポテンシャルを誇るマシンである。そんなホットモデルをベースに、鹿児島のスワロウテイルが手掛けたカスタムを紹介しよう。
1960年代のスクランブラーをイメージソースにピーナッツタンクをディープマウント。そのためコイルはプライマリーサイドに移設されている。アップ気味に取り付けられたショートリアフェンダーにフォークブーツ、センター出しのトランペットマフラーでスクランブラーテイストを演出している点にも注目したい。ハンドルバーも特徴的で、ライダー一体型の絞り込まれたアップハンドル形状に作り手のこだわりを感じる。コンパクトがフォルムを狙いシートレールをループ状に加工しソロシートを取り付け、タイトなリアエンドを入手している。
「イメージだけを伝えて、あとはショップにすべてお任せでした。仕上がりには大満足、120パーセントの出来です」
そう話すオーナーの宮下寿さんは、ウエスコジャパン直営店「ウエスコ恵比寿」に勤めている。このスポーツを毎日の足として使い、もちろん雨の日もスポーツスターで出勤しているという。
「僕が考えるバイクの魅力は“人との出会い”です。このスポーツスターのおかげで本当にいいショップと出会うことができました。スポーツスターは僕のライフスタイルにすごくマッチしているんですよね。ラフに扱っても音を上げないし、まさに相棒みたいな存在です。それはウエスコブーツにも言えますね。道具としての機能に惹かれるんです」
ありのままの自分で付き合える良き相棒と言える、スポーツスターというオートバイ。それは人生を豊かにしてくれる存在であり、主の傍らでいつだって走り出すのを待っている。