ストックの EVO モーターに迫力のデロルト製2スロートキャブをワンオフのインマニを介してセットアップ。取り付け強度を考慮し、キャブ本体の下面からエンジンVバンクに向けてアーチ型のステンレスサポートが装着されている。点火はダイナ2000i、マフラーは4インチストレッチされたスーパートラップを装着。2in1のステンレス製エキパイはワンオフ製作されたものである。エキパイジョイント部のスムースな処理も見逃せないディテイルだ。
LONER SAGE が手掛けるスタンダードラインのクラシックチョッパーとは違い、低く身構えた攻撃的なフォルムが与えられた EVO ソフテイルをベースとしたドラッグスタイルの車両である。
ワンオフシートにドラッグバー、ミッドコントロールが作り出すタイトなポジションに気分も昂ぶる。吸排気と点火系のみのライトチューンの車両であるが、その走りは刺激に溢れている。今さらながら EVO モーターの潜在能力を思い知らされたインプレッションであった。
そしてこの端正なスタイリング。ソフテイルフレームのディメンションには手を加えず、ステムヘッドやスイングアーム部の徹底したモールディングに、フロント21インチ/リア16インチのセッティング。フロントフォークにはスムージングされた FREDKODLIN 製クロームフォークを装着。ローマウントされたディアドロップ型のストレッチタンクにシートレールと一体型のリアフェンダーが取り付けられ、実に伸びやかなスタイリングを形成している。LONER SAGE の神髄たるグロッシーなカスタムペイントがそこに加わり、マシンの完成度が加速。このデザインはトータルでのスタイリングを際立たせるために視覚的効果を狙って緻密に計算されたものである。
LONER SAGE の次なるスタンダードとなるべく製作された、ストリートリーガル。それぞれの感性の赴くままに、この車両の本質を見極めて欲しい。