ハーレーをはじめ国産マシンも扱い、常にトレンドに敏感なカスタムを手掛ける栃木県のイエローモーターサイクル。常にアンテナを張り巡らし、イイと思ったものは柔軟に取り入れる姿勢がイエローの強みと言える。
ここに紹介する2000年式FXSTソフテイル・スタンダードをベースにしたカスタムは、「ストックフレームを使い、どこまでバランス良く仕上げられるか」をテーマに製作されている。そこで多くのカスタムマシンを手掛けてきたビルダー三田が、まず最初に目を付けたのはフューエルタンクのマウント位置だった。ナロード加工が施された汎用ストレッチタンクをフレームラインに合わせてハイマウント。フロントフォークはMCペッカーズ製4インチオーバーのスプリングフォークを装着し、ハンドルはエイプハンガーをチョイス。結果、ベースのFXSTは見事にバランスの取れたスタイリングへと姿を変えている。
ポジションはチョッパーテイストあふれるもので、その乗り味は爽快である。チョッパー然としたスタイルの中にも独創的な形状のシートやフューエルタンクのゴールドリーフでイエローMCの個性を演出している。それらはすべて、時代を捉えた作り手のしなやかな感性から生まれたものだと言えるだろう。