飽くなきハーレーへの情熱
その源泉とも言えるレーサー
GEATLEZ (ギャートルズ) というクレジットで 5th NEW ORDER CHOPPER SHOW に出展されたこのドラッグレーサーは TRAMP CYCLE 代表の長岡 守が組み上げた車両だ。
「昔からディガーが大好きで、それを掘り下げてゆくとこんな感じのドラッグレーサーにいきつくんです。年代でいえば60年代から70年代の初頭まででその当時の華奢な感じがたまらない。それ以降のドラッグレーサーってパワーも上がりフレームもごつくて長くなってしまいルックス的にイマイチで……。この2台はそんな趣味を共有できるツレと始めたプロジェクトなんです。チビチビと集めた当時のフレームやパーツでくみ上げて、せっかくだからとギャートルズというチーム名を考えた。当時製作された同スペックのレーサーが残したタイムを目安に、ドラッグゲームに出走するのが目標です」
このレースユニット GEATLEZ を始動したキッカケのひとつが友人の高本氏の存在で、彼もまた生粋のマニア。ご覧の一台が高本氏の愛機で70年代初頭のドラッグレーサーがイメージソースとなっている。心臓は1977年式のXLH1000のモーターをベースにストローカーで、1200ccにホップアップ、S&SのBキャブとシフトンのカムシャフトで調律される。美しいシルエットを描く骨格は米国イエットマン社のフレームをベースに、長岡がさらに手を入れたワンメイクである。
長岡 守のハーレーに対する情熱。その源泉ともいえるドラッグレーサーだ。
カスタムの詳細をチェック!
1200ccにホップアップされた 1977年式 XLH1000エンジン。
S&SのBキャブにベロシティスタック。
MRE 社のエアシフターのプレッシャーゲージ。古めかしいデザインだがビルダーによりレストアされ実働のコンディション。
シフトンのマスターシリンダーは70年代初頭のプロダクト。無骨なフォルムだが、当時は最先端のビレットパーツ。
シートカウルは長岡自身が叩き出したワンメイク。レタリングも雰囲気だ。「多少いびつなのも当時の雰囲気ということで」とは本人の弁。
32mm のセリアーニにホンダのホイールとブレーキをセットアップ。70年代初頭のドラッグストリップでは定番の組み合わせだったという。
オールドドラッグレーサーやスピードパーツの熱心なマニアである長岡をして「コスマンのマグネシウムキャリパーは、これ以外見たことがない」というカルトな逸品。
スナップボタン式のシートも年式相応にワンメイク。野暮ったいシルエットが雰囲気を演出する。
MRE 社で製造された極初期のエアシフター。
リアブレーキのマスターシリンダーはハースト。何とも言えない造形美が与えられている。
ドラッグパイプはワンメイク。スエードブラックとクロームのツートンで魅せる。
18インチの MT 製ドラッグスリック。
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