オリジナルを尊重した
レーシングボッバー
約3年の歳月を費やしパーツが集められレストアされた排気量 1000ccのナックルヘッドモーターを純正リジッドフレームに搭載したヒルクライマーテイストのレーシングボッバー。トランスミッションも純正のリビルド品である。フロントハブやシフターはJD用を加工して取り付けられている。フロントフォークはKモデル用33.4Φのナローフォークを装着。このフォークは、主の愛車であるこの車両とは別のナックルヘッドに輸入当時から付いていたもので、そこから当時のカスタム手法を想像してこのフォークありきでプランは煮詰められていった。あくまでオリジナルを尊重し、時代考証を鑑みて作り物は主張しないよう、それと分からぬように質感が抑えられている。
一見するとリジッドフレームのリアエンドがストレッチされているように見えるが、フレームには手が加えられていない。前方にオフセットされたフューエルタンクのマウント位置とシートポジション、さらにショートフェンダーの取り付け角度による錯覚である。シート下のオイルタンクを分割タイプのフューエルタンク部に移設、スペースを設けている点もこの効果を助長している。
カスタムの詳細をチェック!
スポーツスタータンクの面をスムースに成型し、分割されたタンク。左側がオイルタンクで右側がフューエルタンクとなっている。ペイントは HAMMER SYCLE と交流の深い
SHAKIN’ SPEED GRAPHIX 清水氏の仕事。レストアされたナックルモーターはY型のインテークマニホールドや段付きのプッシュロッドカバー、スモールポートのヘッドなど、1930年代モデルならではの特徴を持つ。クラッチに関しても30年代モデルの特徴的なナローハブクラッチを装着している。ミッショントップケースの形状もポイントである。プラグはハーレー純正のチャンピオン製。Kモデル用33.4Φのナローフォークが取り付けられた三つ又も同じくKモデルのもので、ナセルブラケットがそのまま残されている。NOS のフォークブーツも雰囲気だ。フロントハブは JD用を加工。質実剛健で無骨な形状が見どころである。
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