4Qコンディショニングのマックス・シャーフの最新作。彼の地元オークランドに存在した往年のパッチホルダーが生み出した Frisco style に傾倒する、彼ならではのマナーが投影されたパンヘッドである。
「このチョッパーはポートランドに住んでいる友人のジョンのために作った。細かなオーダーはなく自由に作らせてくれたよ。オレにとってそれは良いカスタムバイクを仕上げるためのベストな方法なんだ。ジョンも気に入ってくれたよ。力強い走りも特徴だね」
しっかりとプリペアされた 55 FL モーターにはS&S製ショーティーが装着され、1949年式 H-D Genuine のウィッシュボーンフレームに搭載される。フロントエンドのスプリングフォークは 74タイプより若干長いが、これは大戦時にカンパニーが約1000台のみ製作した BMW タイプの水平対向ツインエンジンを搭載したカルトなミリタリーモデルのXA用である。
フロント21インチのエイボンとリア18インチのピレリのセットアップで、スキニーなシルエットを演出する。
最大の見所はマックスの朋友ブレンダン率いる MULLINS CHAIN DRIVE が製作したフューエルタンク。上面から見るとタンクの中央のセンター部に、なんと微妙な高低差が与えられている。シートメタルの確かな技法と創造力。両者があってこそ実現するディテイルだが、複雑な造形のタンクを際立たすマックスのペイント/グラフィック、そして MOOCH によるピンラインにも注目されたし。
HOTBIKE japan vol.112 でも紹介したガレージからほど近い新しい自宅兼ショップに引っ越しを終えているマックス。あのアトリエが見られなくなるのはさみしいが、新天地も素晴らしい環境とのこと。次なる新作は新たなスペースとともに紹介する予定だ。