値段も確かめずにオーダーしたんです」
大阪のなんばに居を構えるローブローアートやホットロッドカルチャーに傾倒したアパレルショップ、THE WORLD主幹、松谷直幸。神戸ニューオーダーチョッパーショーのアートショー、バーバリアンサーカスの仕掛け人としての顔も持つ彼は、ショップ横にギャラリーを設置し、さまざまなアートショーやエキシビジョンを精力的に開催している。
モーターサイクルフリークでもある彼の愛機は1971年式のトライアンフT120RV。わずか2年間のみ製作された5速トランスミッションが組み込まれた排気量650ccのバーチカルツインだ。オールドリジッドフレームにオークランドのマックス・シャーフがカスタムペイントを手掛けたフューエルタンクが装着された同店のアイコンとも言えるチョッパーである。
「街乗りがメインで、仕事上がりにかるく走ってメシ食いに行ったりするって感じの使い方です。このトラ、けっこう速いんですよ」
そう話す彼は、昨年ネイビーのジョブマスターを手に入れた。バンプとバックステイはラフアウト、ダブルミッドソールに1ピース構造の#1010ソール、ジンジャーのヘビーステッチとイエローのレザーシューレースがポイントとなるジョブマスターだ。現在、ブラックのジョブマスターもオーダー中で、夏前には仕上がってくるという。
「あまりハードなものは苦手なんで、カジュアルなイメージがあるシューレースブーツのジョブマスターが好きなんです。バイクに乗るときはもちろん、ほぼ毎日このブーツを履いています。そうそう、シフトペグに爪先が入りづらかったんで、シフトのアームを伸ばしたんです。ブーツに合わせてバイクをイジるなんて普通はないと思いますが、それくらいこのジョブマスターが気に入っているってことなんでしょうね、きっと。
実はこのジョブマスター、値段も確かめずにオーダーしたんです。なんて言うのかな……自分への挑戦じゃないですけど、ウエスコブーツ、買うぞ! って感じで(笑)。おかしいですか? ちょうどその少し前にウエスコジャパンのスタッフと知り合って、一緒にバイクで走ることもあったりして、その関係の延長でウエスコが欲しいなぁと意識するようになったんです。今オーダー中のジョブマスター、早く仕上がってこないかなぁ……」
取材協力:
THE WORLD/PSYCHO WHEELS