クロームメッキ表面に強力皮膜を形成!
メッキのプロだからできたメッキ保護剤
ハーレーのエンジンまわりや細かい部位など、スチール製部品の表面保護としてポピュラーなクロームメッキ。素材表面を均一の被膜でコーティングしているように見えるクロームメッキだが、顕微鏡レベルで観察すれば微細なピンホールがあり、ここから浸入した水分が素材表面に到達すると、時間の経過と共に腐食してメッキ表面にツブツブの点サビが出現してしまう。
この点サビを避けるには、サビが発生する前のクロームメッキ表面にコーティング被膜を形成するのが効果的である。量産メッキや再メッキなど、クロームメッキのプロ集団である NAKARAI が開発した「メッキング」は、特殊シリコーンを主成分にした透明溶剤タイプのケミカルで、メッキ表面に薄く塗り伸ばすことで強固なガラス皮膜となる。
メッキング塗布して3~5日後に完全硬化したあとの皮膜はエンピツ硬度3H~4H相当の硬さになるため、メッキ表面のサビを防止できるだけでなく、日頃の洗車時のスクラッチを防止するメリットがある。
一方、すでにクロームメッキ表面が錆びている場所には「サビトリキング」が有効だ。クリーム状のサビトリキングは、クロームメッキにはあまり反応せず、サビだけに反応して除去するケミカルで、再メッキを依頼する前の最後のケア手段として、ハーレー乗りに愛用されている。
塗装では表現できないキラキラとした金属光沢と重厚感は、クロームメッキならではの魅力だ。メッキのプロが研究開発したケミカルを活用すれば、その輝きを長期間にわたって維持することができるのだ。
サビトリキングを用いる際は、汚れ拭きクロスにたっぷり付けてからサビ部分を優しく擦る。サビトリキングで取りきれない深いサビが残る場合は、再メッキを検討しよう。
メッキングを付属の史上最鏡クロスに滴下して、塗りムラが残らないように薄く塗り広げる。目安としては、メッキング1~2滴で、10×10センチ四方に塗り広げるような感覚だ。溶剤が蒸発して完全硬化して透明感の高いガラス皮膜が形成される。
すでにサビが発生しているメッキ部品に対しては、サビトリキングとメッキングをセットで用いる場合も多いが、その際はパーツクリーナーなどでサビトリキングの油分を完全に除去してからメッキングを塗布すること。また塗布時に発生する虹色のムラは、硬化が始まるまで(塗布後5~10分ほど)にから拭きして伸ばすこと。メッキングの皮膜が硬化すれば、サビだけでなくメッキの曇りや汚れの付着防止にも効果を発揮する。
商品情報 サビトリキング 内容量140g、汚れ拭きクロス3枚付き メッキング 内容量100ml、史上最鏡クロス2枚付き | 会社情報 メッキ工房 NAKARAI 今回紹介したメッキングとサビトリキングを取り扱う会社として知られる NAKARAI だが、6層メッキという特殊なメッキ加工技術をはじめさまざまなスキルをあわせ持つ企業で、ハーレーのヤッコカウルやツアーバックなどの樹脂製パーツへのメッキ加工もとりおこなう。光り輝く分厚いメッキ加工には絶対の自信を持つプロ集団である。 住所/東京都大田区上池台 3-7-2-C |
この記事は、
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モトメンテナンス NO.104
(2012年10月16日発売)
HEAD LINE P.10 に
掲載された記事に加筆・転載したものです。