サウンド&ライドこそハーレーの醍醐味
ブラッシュアップされたロードグライド
ここで紹介するのは、モーターステージがこの 2012 年というシーズンに前面に打ち出していくテーマをすべて備えたデモマシン、2012年式のロードグライドカスタムだ。103キュービックインチというツインカムエンジンのパワーを最大に引き出すため、トランスファーインジェクションチューニングによるセッティング、ブラスマフラー”FAT-MAN”ニューバージョンを備えている。そして KONI の後継としてモーターステージが手がけるリアショック IKON (アイコン)を装着、シンプルながらライディング時の快適性にも気を配っている。
「モーターステージが勧めるカスタムはここまで。外装よりも、最低限の手入れでサウンドとライディング性能を引き出している。ここから先はオーナー次第だが、ウチではこの2点に徹底的にこだわっていきたい」
そう語るのは、モーターステージ代表の廿枝 正氏。業界初のブラスマフラーは今なお根強い人気を誇っているが、「まだまだブラッシュアップできる」と新商品開発に意欲を見せる。今回このロードグライドカスタムに装着されている FAT-MAN がその最新バージョン。新作のラウンドエンドと合わせ、インナーサイレンサーの変更により音質は以前のタイプ以上にパワーアップしている。
「やはりこだわりは音。ブラスマフラーを手がけてきた自分が持つ感覚を頼りに、主に中身に改良を加え、音は以前と比べてもうるさすぎず、それでいてより良くなった。今期の自信作だ」
ノーマルコンピューターの設定を変えられるトランスファーチューニングも廿枝氏が力を入れる点だ。マフラー、エアクリーナー交換と並ぶフューエルインジェクションモデルにおける“三種の神器”のひとつを取り入れ、ノーマルコンピューターの書き換えでこの日本でもハーレー本来のパワーをトルクを楽しむことができるようになる。「アイドリングを下げたハーレーの鼓動こそ、多くのユーザーが求めているものだ」とは廿枝氏の弁だ。
外装には未着手ゆえに見た目は決して派手ではないが、“なぜハーレーに乗るのか”という本質に対する問いに対し、モーターステージが導き出した答えがこのロードグライドだ。やりすぎることなく、今以上に走る楽しみを味わうためにマシンの性能を引き出してやる ―― 現行モデルのオーナーは是非とも参考にして欲しい。
【1】ブラスマフラー FAT-MAN のニューバージョンがいよいよドロップ。「以前のものと比べてもうるさすぎないし、音質もかなり良くなった」とは廿枝氏。 【2】モーターステージが推奨するノーマルコンピューターのデータを書き換えるトランスファーチューニングはもちろんセッティング済み。(写真はイメージ) 【3】こちらも初登場、ツーリングモデル仕様のアイコン。これまでスポーツスターとダイナ用しかなかったラインナップに幅ができた。 【4】「ハーレーに乗る楽しみを深めるため、モーターステージではハーレー本来の性能を引き出すための製品をこれからも手がけていく」と語るモーターステージ代表 廿枝 正氏。
外部スタッフからの「4本出し(マフラー)はどうでしょう」という何気ない提案から生まれた衝撃のスタイリングを有する新作マフラーがこれだ。「AMGやベンツなど、速い四輪車は左右並列の4本出しになっている。そのスタイリングを再現してみた」という廿枝氏、確かに実物が持つ言いようのない迫力には圧倒される。また「タイヤのマフラーとの隙間をなくしたかった」という課題も見事クリアするなど、こちらもモーターステージ今期の自信作である。
商品名/ツーリングモデル用4本出しマフラー
メーカー希望小売価格(税込)/131,250円
住所/大阪市北区東天満1-3-1ユーロハイツ東天満 Tel/06-6881-0688 Fax/06-6881-3618 営業時間/10:00~19:00 定休日/日曜、祝祭日 |