横浜から保土ヶ谷バイパスを経て相模原へと向かう国道16号線。東京近郊で最も交通量が多く、各地で渋滞を引き起こす幹線道路だが、近年渋滞の名所も立体交差等で徐々に緩和されて、交通の流れも幾分スムーズになった。
ハーレーダビッドソン相模原は、そんな幹線道路沿いで営業を開始したのが1996年。2009年には店舗をリニューアルして、敷地内に試乗コースを持つ関東唯一のハーレーディーラーとして営業を続けてきた。
「移転の話は以前からありましてね。元々以前のお店は、国産の総合バイクショップと洋品店が合体していたものをリニューアルしての営業だったので、専門店というイメージが出しにくかったんです。とにかくショールームが広いことが最大の特徴でもあったのですが、どんなにバイクを置いてもスペースが余ってしまうなど、やりにくい部分もありました」
店長の樋口正さんは、常に落ち着いた口調で風格ある人物である。ユーザーからもスタッフからも頼られる存在。この相模原店で長く店長を続ける敏腕スタッフである。
2002年からずっとこのお店の店長を務める樋口正さん。以前は確かにフロアが各場所に分散していて、2階部分などは無駄なスペースにもなっていた印象もあったとも言う。そこで、今度は同じ場所でのリニューアルという選択ではなく、新店舗を作り上げるという方法を選んだというわけなのだ。
「とはいえ、まったく違う場所に移ったのでは、ユーザーを困らせるだけなので、同じ国道16号線沿いに数キロ移動したというわけです。この方法ならほとんど仕事を休むことなく移転できるというメリットもありました」
新店舗は、旧店舗から横浜側に数キロ移動した場所にある。以前のように試乗コースを持つほどの敷地面積ではなく、黒ベースの外壁が印象的で、都会的なショールームにパーキングも確保されたオシャレなショップ構えとなった。
内装もシックだが、什器にクラシカルなイメージの机や椅子等をコーディネイトして、落ち着く空間をデザインする。
「扱う商品は同じなのに、印象が違うでしょ。ハーレーが本来持っている高級感をうまく引き出すショールームになったと思いますよ。以前のような広さは無いですが、店内外に寛げるスペースは広く確保しているので、来店された人はみな良い印象をもってくれると思います」
旧店舗から引き継いだ不動のメンバーは、団結力の高いチームワークを誇る。以前より専門店としての高級感が高まり、落ち着いた雰囲気のショップになったことで、ハーレー本来のイメージをセールスしやすくなったという意見もあった。
スタッフは全く変わらず不動のメンバーである。このショップはメカニックがすべてハーレーの最高位クラスの資格保有者であることが有名だが、ユーザーとスタッフの信頼関係はまったく失われないまま、新しい店舗でのスタートとなったようである。
取材日は、本格的にオープンした直後だったので、まだサービスファクトリーは完全な状態ではなかったのだが、メンテナンスの作業はもちろん休むことなく続けられていた。スキルの高いメカニックが揃っているのもこの店の特徴。
有名な、雨でも決行するチャプターツーリングももちろん健在。このお店の特徴はしっかり引き継がれ、常連のお客さんももちろん離れることはないだろう。
2013 XL1200X 価格98万円(税込み)
2016 FLD 価格169万円(税込み)
2016 FLHTKL 価格329万円(税込み)