VIRGIN HARLEY | アメリカツーリング・ツーリングのポイント 特集記事&最新情報

ハーレーでアメリカを走るということ

かなりざっくりとしたこのお題目、もう少し噛み砕くと、「アメリカに行き、アメリカという国に触れ、そしてアメリカが生んだハーレーでアメリカを走る」ということになる。ここ最近は海外旅行をすることは珍しくなくなり、ゴールデンウィークやお盆休み、正月休みには日本各地の空港から大勢の人が飛び立っていく。

 

しかしながら、2ケタから3ケタ万円(もしくはそれ以上)におよぶハーレーダビッドソンを所有するオーナーにとって、ハーレーをガレージにおいて別途旅行費を捻出し……というのは、決してカンタンなことではない。費用面云々の話はもちろん、本来は旅を楽しむためにハーレーを購入したのだから、「それならば、自分の愛車で北海道に行きたい」という声にも納得できる。

 

だが、“ハーレーでアメリカを走る”というのは次元が違う。

 

アメリカに広がる風景は、日本のそれとはまったく異なる。「何を当たり前のことを」という声が聞こえてきそうだが、その当たり前のことと思っているものが想像の域を超えて現れ、日常とは異なる世界に包み込まれる。左側通行ではなく右側通行、モーターサイクル専用に設置された標識や施設、人々のバイカーに対する敬意のこもった眼差し……。こうした側面はもちろん、アメリカを走るだけで、「この国におけるハーレーダビッドソンという存在が如何に大きいものか」を感じ取ることができる。つまり、アメリカに触れる=ハーレーダビッドソンというモーターサイクルを理解する、ということなのだ。

 

ハーレーダビッドソンがカルチャーとして根付く国を走る、それだけで無限の価値を得ることができる。その価値にプライスを付けることなどできやしない。

 

「ハーレーに乗るようになって、人生が豊かになった」
そんな声を耳にすることがある。この“ハーレーでアメリカを走る”という選択枝は、間違いなくその豊かな人生に深みをもたらす。

 

アメリカの観光スポット

国土を見れば一目瞭然だが、アメリカの見どころは無限にあるうえ、スケールも大きい。今回編集部が取材同行したアメリカツーリングツアーでは、7つの街と4ヶ所の観光スポットに立ち寄った。もちろんスポットには数えていないが、ルート66を走るということがアメリカツーリングの醍醐味である。ちょっとした風景やお店の看板まで絵になるあたりは「さすがアメリカ」と唸らされる。ここでは本企画の主だった観光スポットをご紹介しよう。

 

ルート66

味気ない解説は抜きにしよう。ハーレー乗りならば誰もが憧れるアメリカの旧道で、ここを走らずしてアメリカを走ったことにはなるまい。“マザーロード”とも呼ばれるこの道には、今回のツアーで訪れたハックベリーゼネラルストアをはじめ、西部開拓時代に通された頃の雰囲気を今に伝える建物や看板が多く残る。文字通りアメリカの“母なる道”だ。

セドナ

燃えるような赤い岩石で形成された大地が山や丘を築きあげ、街のみならず周囲を真っ赤に染めているネイティブアメリカンの聖地。スピリチュアルな場所としても注目を集めており、そのパワーを求める人が岩壁に腰掛ける姿を多く目にする。ハーレーで現地入りすると、道の向こうに真っ赤な岩山が現れる圧巻のロケーションに感動を覚えるだろう。

グランドキャニオン

一度はその名を聞いたことがあるだろうアメリカの世界遺産のひとつ。長軸全長が約446キロと、想像の域を超える広大な峡谷で、人類が誕生する前の世界が広がっていると言われる。ツアーなどで見られるグランドキャニオンは全体の中でもほんの一部だけだが、それでも目に飛び込んでくる景観は無限とも言えるほど広大な世界である。

本場ディーラーの迫力に驚く

ハーレーでアメリカを走るにあたり、バイクをレンタルするために地元のディーラーに赴くこととなるわけだが、アメリカのディーラーの大きさと言ったら、日本のそれをはるかに上回るもの。本ツアーで訪れたレッドロック・ハーレーダビッドソンなどは、ショールームだけで日本のメガディーラーが1~2店舗は入ってしまうほど。お店によっては「これ、正規ディーラーで置いてて大丈夫なの?」と思うようなものまであったりするから、このあたりも「さすがアメリカ」か。

 

ラスベガス ハーレーダビッドソン

こちらがショールーム。向こう側が見えない

こちらがレンタルコーナー。ここで貸し出し手続きをする

本場でもダークカスタムが主流のよう

上を見上げると、レーサー XR が展示されている

 

レッドロック ハーレーダビッドソン

これでもショールームのほんの一部なのだ

なんと! 伝説とも言えるハーレーの初期モデルも展示

ライフスタイルを楽しむ意味か、四輪も展示される

日本では考えられない他メーカーバイクも展示・販売

食事だってアメリカンサイズ!

そして忘れてはならないのが、ボリューム満点のアメリカンフードの数々。とにかく「デカい」、「多い」、「美味い」! 今回のツアーでも、ラスベガスのハーレーダビッドソンカフェやセリグマンのカフェ、グランドキャニオンのレストランでも超ビッグサイズのTボーンステーキが参加者の前に現れ、たじろぐほどの毎日を過ごした。「ちょっと軽く済ませたいな」なんて言葉は受け入れてはくれない、“この国でハーレーが生まれた理由”のひとつを感じ入ること請け合いである。初めてアメリカを訪れると面食らうだろうが、食事を堪能することもアメリカの楽しみのひとつ。帰国後には、「やっぱりアメリカってスケールが違う。特に食事が……」という言葉が口から出てくることだろう。

 

 

Tボーンステーキの大きさと言ったら……

 

コーラだってジョッキサイズ