VIRGIN HARLEY | クールブレーカーの魅力 特集記事&最新情報

メインフォト
そもそも「Cool-Breaker」って?

1998年から続く、日本最大級の
カスタムショー「クールブレーカー」

イメージ秋も深まり始めた11月4日、5日。日本最大級のハーレーカスタムショー「クールブレーカー 2006」が開催された。クールブレーカーはハーレーのカスタムショーとしては、初の大型インドアショー。1998年の第一回以来、年々その規模を拡大し、現在では2日間の開催日程で約6,000人もの来場者を集めるイベントとなっている。会場内では日本各地のハーレーショップが時間をかけ製作した、珠玉のカスタムハーレーが展示されている。また、アパレルやアクセサリーなどの出展ブースも充実し、まさに年に一度のカスタムハーレーの祭典と言えるイベントだ。普段、雑誌でしか見られないようなハイレベルな車輌が一同に会するカスタムショーのため、毎年訪れるファンは絶えない。

 

2006年のクールブレーカーは105社が出展、210台ものカスタムハーレーが展示されていた。これだけの車輌をじっくり見ていくと、すぐに1日が過ぎてしまうほどのボリューム。それでも、自分のカスタムの参考にするため、来場者が1台1台をまじまじ観察する姿がいたるところで見られた。中には、お店のスタッフにパーツや取り付け方法などを質問する熱心な方も多数。

 

来場者にとってはカスタムハーレーの祭典だが、出展者側にとっては周りのショップと技術やセンスを凌ぎ合う競争場所でもある。特に若いショップにとって、クールブレーカーはショップの名を世に知らしめるチャンス。アイデアを絞り、製作に何ヶ月もの時間をかけ完成させた車輌からは、各ショップの並々ならぬ気迫を感じ取ることができる。新しい才能が羽ばたくステージ、としてもクールブレーカーは重要なポジションを担っている。日本のカスタムシーンを守り、牽引していく存在。それがクールブレーカーなのだ。

「ハーレーを楽しむ」が満載のイベント

初心者からベテランまで
それぞれの楽しみ方ができる

イメージ会場内をグルっと人歩きして見ると、バイカーらしい人が予想以上に少ない。家族連れやカップル、ラフな格好をしている人が多く、クールブレーカーはハーレーマニアだけのイベントではないことがわかる。実際、ハーレーに乗っていない来場者も多い。飲食ブースやアパレル・アクセサリーの販売ブースも用意されているので、休憩しつつゆっくりと展示車輌を眺められるのがその理由かもしれない。まさに、ビギナーからマニアまで、それぞれに楽しみ方があるフトコロの深いイベントといえる。また、来場者にとってうれしいのは、カスタムバイクを一斉に見ることができるだけではない。車輌イメージに合わせ、演出されたショップブースを見るのも愉しみの1つだ。ブース作りにもショップの個性が出ているため、自分に合ったショップ探しをブースの雰囲気からも探すこともできる。カスタムとブース、そしてビルダー。生でその雰囲気を味わえるのがクールブレーカーの魅力の1つなのは間違いない。

「ハーレーを楽しむ」が満載のイベント

来場者

菅原さん(28歳)
神奈川県在住

ショベルのワイドグライドに乗っています。クールブレーカーに来たのはこれが3回目かな。カスタムには以前から興味があるので、クールブレーカーは毎年楽しみにしているイベントです。今年も面白いカスタムはたくさんありましたが、ヒデモーターサイクルのカスタムが一番カッコよかったですね。来年もまた来ます。

来場者

柳井さん(24歳)
茨城県在住

実はハーレーは持っていません。「いつかは」と、思っているんですけれど。今日は、仲間とのツーリングがてら遊びに来ました。これだけのカスタムを見ると、ハーレーを欲しくなっちゃいますね。来年はハーレーで来るぞ、なんて密かに燃えてます。もしハーレーを買っちゃったら…初めからカスタムをしてしまいそうです(笑)。

来場者

藤野さん(24歳)
埼玉県在住

XL1200Lに乗っています。前々から遊びに来たいと思っていたのですが、今年が初クールブレーカーです。カスタムの参考になるバイクはないかな、と思っていたのですが…。予想以上にスゴイのだらけで、カスタムのヒントもいろいろ見つかりました。彼女もバイク乗りなので「どんなカスタムをする?」と、盛り上がっちゃいましたね。

進化する「Cool-Breaker」、初開催のイベントが登場

AMDショー世界予選を開催
世界を目指すチャンスがここに

イベントイメージクールブレーカーでは、各種のアワード(賞)がある。「AMD ワールドチャンピオンシップ 日本予選」、「ライドインショー」、「S&S杯 ベストオブビルダー賞」の3つがそうだ。注目はなんと言っても、「AMD ワールドチャンピオンシップ 日本予選」だろう。世界に名だたるアメリカのカスタムショーに、クールブレーカーで優勝したビルダーを送り込む、新しい試みだ。審査によって選ばれた代表者は、AMDショーの参加にかかる渡航費などのサポートをクールブレーカーから受けることができる。世界を目指すショップには嬉しいアワードだろう。

 

「ライドインショー」は、展示されている車輌に火が入り、迫力サウンドを奏でながらステージに駆け上がってくる。ホンモノのカスタムバイクが走る姿には興奮を禁じえない。参加車輌は、来場者によって採点されるのだが、車輌の完成度だけではなく、入場時のPRによって得点が変わってくるのが面白い。一方「S&S杯 ベストオブビルダー賞」は、S&S社スタッフとハーレー各誌の代表者によって、出展車輌の中でベストビルダーを選出。優勝者には「S&S製エンジン」が贈られる豪華な賞で、多くのビルダーを刺激している。

 

ちなみに今年は、各賞とも愛知県の「KEN’S FACTORY」が受賞し、3冠王に。ビルダー、来場者、メディアのすべてから最高の評価を受ける結果となった。

S'FACTORYのこだわり

優勝者/ケンズファクトリー 永井氏

これまで貫いてきたスタイル
アメリカでどう評価されるのか、楽しみです

3冠王に輝いた「KEN’S FACTORY」代表の永井氏に、今回のアワードについて感想を聞いてみた。

「クールブレーカーは昨年、今年と、各賞などのイベントを用意してくれました。ビルダーが張り合いを持てるよう、新しいことに取り組んでくれ、いい方向に変わりつつありますね。まさか自分たちが、3つもアワードをもらえるとは思っていなかったので、ちょっと驚きました。自分がやってみたいことをコンセプトに、きっちり仕上げた自信はありましたが、もっと「和のスタイル」の車輌が評価されると思っていましたから。数年前からクールブレーカーに出展される車輌のレベルも上がってきているので、他のショップがどの受賞してもおかしくなかったでしょう。

 

今回、AMD予選で多くのビルダーの方に代表に選んでいただき、嬉しいですね。これまでも何度かアメリカのショーにはエントリーしたことがあり、今回の賞を頂かなくてもAMD本選にはエントリーするつもりでした。ですから『もう少し若いショップがAMD出場権を取り、海外に出るチャンスを掴んだ方がよかったのかもしれないな』とも思いますね。それでも、選んでいただいた以上、全力で挑戦してくるつもり。奇をてらわない『KEN’S FACTORYらしい1台』を、アメリカに持っていこうと思います。これまで貫いてきた自分のスタイルが、アメリカでどんな評価を受けるのか。今から楽しみですね」。

「Cool-Breaker」主宰 「HOTDOCK」河北氏が語る

クールブレーカーらしさは維持しつつ
新しいことにもチャレンジしていきます

主催者/HOTDOCK 川北氏「今年もやっと終わったという感じですね。AMDの予選会など新しいこともやったので、いつも以上に疲れましたよ。でも、終わったらまた来年が楽しみになってくる(笑)。そもそもクールブレーカーは日本のカスタムシーンを盛り上げたい、自分たちの創った作品をたくさんの人に見てもらいたい、そこから始まったショーでした。回を重ねるごとにクールブレーカーに求められるものも変わってきて、ここ最近は新しいイベントも導入しています。

 

ただ、すべての出展車輌に順位着けをしていくのはクールブレーカーの目指すことではありません。ショップ同士が刺激を受け合うのはいいことですが「競いつつも、ショーを楽しむ」スタンスで行きたい。ライドインショーなどがクールブレーカーらしいイベントと言えますね。ただ「上を目指す」ショップに対してはチャンスを提供して、サポートできる環境を整えていきますよ。小難しいことを言いましたが、来場者の人は気楽に楽しんでください。200台以上ものカスタムがありますから、きっと気に入るハーレーが見つかるはずです。たくさんの人に見てもらえることがビルダーの励みになりますから」。