デイトナがリリースする
新たなカスタムパーツ
ハーレーの楽しみ方はいろいろあるが、そのひとつに数えられるのがカスタムだ。マフラーやハンドルバー、シートといったマシンのスタイリングをガラリと変えてくれるカスタムパーツがお馴染みのところだが、ライトステーやハンドルポストなどの一見“地味”なパーツが、実はカスタムの完成度を高めるのには重要なのである。
今回、モーターサイクルの総合パーツメーカーとして知られるデイトナが新たにリリースしたのが、ハーレー専用のサドルバッグサポートとハンガー。今、なぜそれらのパーツが必要なのか? そして開発に着手した意図とは? 開発担当のお二方に話を聞いた。
世の中に流行り廃りがあるように、ハーレーの世界にも時代の流れがある。数年前は空前のカスタムブームがあり、多くのライダーが愛車のドレスアップに勤しんだ。しかし、最近ではリターンライダーの増加やライダーの高齢化などもあり、ハーレーの使われ方が以前と変わってきたという。
「最近とくにハーレーはツーリングに移行しているという印象があり、実際にサドルバッグなどがよく売れるようになってきました」
とは、デイトナ・カスタムグループの巣山さんだ。数年前から、社内からも「サドルバッグサポートを作らないのか?」という話が上がるようになったそうだが、今さらこれらのパーツを開発しても、後発メーカーとして優位に立つのは難しい。しかし、ディーラーや用品店を回り、いろいろと話を聞くうちに、「後発ならではの細かなディテールにこだわった商品なら、ユーザーの手に取ってもらえるのではないか」と考えるようになったという。
こうして、カスタムグループの吉良さんと巣山さんの2人による開発が約一年前にスタートした。
DAYTONA 二輪事業部 カスタムグループ
巣山 淳一郎 氏
DAYTONA 二輪事業部 カスタムグループ
プロダクトリーダー
吉良 好弘 氏
まずはじまったのが、サドルバッグサポートの開発。長さを極力確保することで、バッグが内側に折れることがないよう設計されている。またリアサスペンションと干渉しないように十分なクリアランスが確保されているのも大きな特徴だ。後発だからこそ、「先行商品と同じではない」ということを大きくアピールしている。バッグを外すとサポートだけが残るのを嫌がるライダーも多い。そこでカンタンに着脱できるよう、マウント部も工夫されている。
「面白いことにスタンダードな円状のマウント部よりもこの方がコストも安く、強度も出せるんです」
と、吉良さんも笑顔を見せる。
そしてデイトナ製サドルバッグサポート最大の特徴が、すべて車種専用であること。一般的には汎用が主流なのだが、デイトナでは現行スポーツスターにソフテイル、ダイナ、さらに2003年式までのスポーツスターと、4モデルをラインナップ。もちろん、これらには必要なボルトなども同梱されている。そう、ビギナーやカスタムに不慣れなユーザーでも安心して購入することができるというわけだ。
車種専用のメリットはそれだけではない。商品ごとにステーの位置を決められるので、しっかりと溶接して固定することができる。つまり強度はかなり高い。実際、社外の振動試験機を使い、重力10Gで8時間の耐久テストをクリアしており、さらに1,000キロの実走テストを実施、現在も継続中だという。誰もがカンタンに取り付けられ、安心してツーリングを楽しむことができる……それがデイトナ製サドルバッグサポートなのである。
もちろんこうしたクオリティの高さはサドルバッグハンガーも同様であり、これらはセットでの購入が可能となっている。ハーレーの場合、一般的にはリアフェンダーストラットにバッグのベルトを通して固定するのだが、革ベルトなどは一度バッグを装着すれば外すのにひと苦労する。そこで簡単にバッグを外せるサドルバッグハンガーがあれば、ツーリングや街乗りなど、用途によって愛車のスタイルをすぐに変えられるのだ。
後発のデメリットをみごとメリットに変えたデイトナのサドルバッグサポートとハンガーは、ツーリングライダー必携の逸品だと言えるだろう。
今や、ほとんどのハーレーオーナーが当たり前のように所有しているサドルバッグサポート&ハンガーをさらにブラッシュアップ。こだわり抜いたからこその自信と笑顔なのだろう。
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