この度の新型コロナウイルス感染症(COVID-19)に罹患された皆さまに心よりお見舞い申し上げます。
バージンハーレー.comでは「新型コロナに負けるな!」というコンセプトにより、手軽に楽しめる過去アーカイブ記事を紹介させていただきたいと思います。まずは大人気コンテンツの「ブタでもわかるハーレーエンスー入門講座」をご紹介します。じっくり読んで、ハーレーダビッドソンのウンチクを身につけていただければと思います。
エンジンつきの乗り物は今や世界中で作られておるが、そこには「お国柄」とでも言うべきものが色濃く表れる。そこで今回は世界の代表的エンジンの特徴を学んでみようかの。
いろいろなコトがたくさん分かったと大評判の「ブタでもわかるハーレーエンスー入門講座」も、 早いものでもう27時間目。そこで今回は本題に入る前にお知らせをしなければならん。これまでイロイロなエンスー講座をしてきたが、もはやネタ切れ。今回で最終回とさせていただこうかの。というわけで、今回のテーマは内燃機について。内燃機とは我々が日ごろ使っているエンジンを指す日本語。内燃機があるくらいじゃから外燃機というのも当然あって、これはたとえば蒸気機関車のように燃焼と回転運動が別々の機関によって行われるものを指す。
内燃機を使った自動車という乗り物はドイツのダイムラ一社から始まり、以来世界各国で作られるようになっていった。ちなみに内燃機を積んだモーターサイクルという乗り物もゴッドリープ・ダイムラーによって1885年に作られた。そしてこの内燃機関は国ごとにその民族性を表しているからすごくおもしろい。
アメリカと言えばハーレーダビッドソンのVツイン、自動車はV8。ハーレーはもちろん、自動車もほとんどが今でもOHVを採用しておる。でっかい国土を行き来するために生まれたエンジンゆえ、排気量もでかい。でっかいことはいいことだというのが、どうやらアメリカの基本のようじゃのう。
イギリスを代表するエンジンは、オートバイはバーチカルツインと呼ばれる直立2気筒。車はミニの並列4気筒。どちらもOHVじゃがハーレーとは対称的にコンパクトかつエネルギッシュなエンジンで、20世紀の中頃にイギリスの内燃機関が世界を席巻するパワーを誇っておったのは輝かしいレースの成績が証明しておる。しかしOHVミニもついにモデルチェンジを果たしてしまった。さみしいことじゃ。
ドイツのオートバイと言えばBMWフラットツイン。車はなんといってもポルシェ博士が生み出したフラット4じゃろう。どちらもメカニズム的には極めて高次元でパワーもかなりのもの。信頼性の高さも忘れることはできず、エンシジンの外観や加速フィーリングからは優れた知性を強く感じるな。
イタリアは古くからDOHCを筆頭としたハイメカが発達し、回してこそ楽しいホットなエンジンが真骨頂。アルファロメオにフェラーリ、ドゥカティなどなど、まさしく熱きラテンの血をヒシヒシと感じるのう。
日本の内燃機関はイギリス式を手本として発達し、今や世界を席巻する内燃機関王国にのし上がった。高性能でトラブルが少なく、燃費が良くて安い。これは日本人という民族がいかに優れているかの証明でもあると思うが、どうも日本人には「遊びごころ」が欠けているような気がしてしまうのはワシだけかのう。確かに優れたものを作る。しかしそこには人の気持ちの根っこを揺さぶるような何かが足りん。これは技術者が遊んでいないからかもしれんし、それはつまり日本人が遊び下手ということにつながるのではないかとワシは思うがな。昔の日本人は決してそんなことがなかったとも思うのじゃが。
というわけで最終回はこれにて終了。Ride Free! ホグホグ。