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バージンハーレー.comでは「新型コロナに負けるな!」というコンセプトにより、手軽に楽しめる過去アーカイブ記事を紹介させていただきたいと思います。まずは大人気コンテンツの「ブタでもわかるハーレーエンスー入門講座」をご紹介します。じっくり読んで、ハーレーダビッドソンのウンチクを身につけていただければと思います。
ビンティッジと呼ばれるハーレーダビッドソンの中で、一番人気がパンヘッド。1948年から65年まで作られた、モダンとレトロが同居するこのモデルについて学んでみようかの。
オレにもわかると大評判の「ブタでもわかるハーレーエンスー入門講座」、その第24時間目のお題は「パンヘッド」についてである。前回ではナックルヘッドについて講釈をたれたが、このパンヘッドはナックルの後継エンジンとして1948年に登場。つまりハーレーダビッドソンのOHVビッグツインとしては第二世代というワケじゃ。パンヘッドはご存知の通り、パン=鍋のような形状をしたロッカーカバーからつけられた呼び名。フライパンやシチューパンのパンであって、フランスパンや食パンではない。
日本ではビンティッジとして扱われておるが、アメリカではナックルヘッド以前のモデルをビンティッジと捉える人も多い。ビンティッジよりもクラシックと呼んだ方がパンヘッドにはしっくり来るかもしれんな。鉄ヘッドのナックルからアルミ合金製シリンダーヘッドを採用したことがパンヘッド最大の特徴で、1000ccのELと1200ccのFLというラインナップはナックルヘッドと変わらない。
パンヘッドが世に送り出された1948年式モデルは通称「ヨンパチ」と呼ばれ、我が国ではビンティッジハーレーの中で最も人気が高い。これがなぜかと言えば、48年に発売されたパンヘッド はナックルのスプリンガーフォークをそのまま使用しており、49年以降はテレスコピックと呼ばれる現代風のグライドフォークに変更されたから。見た目からしていかにも古めかしいスプリンガーは、それだけで一気にビンティッジ度合いがアップするからのう。
49年にグライドフォークが採用されたのに続き、58年にはリアサスペンション式のスイングアームフレームが登場。それまではハードテイルと呼ばれるリアサスのないリジッドフレームだったわけで、ハーレーダビッドソンはパンヘッドの時代に現代のモダンなモーターサイクルの基礎を固めたといっても過言ではない。歴史的見地からしてもパンヘッドは重要な意味を持つモデルと言えそうじゃな。ちなみにグライドフォークとリジッドフレームのモデルを「ハイドラグライド」、リアサスが取り付けられたモデルを「デュオグライド」と呼ぶ。ヨンパチは別格として、パンヘッドの人気はやはりリジッドフレームのハイドラグライドに集中しておる。しかしデュオグライドを走らせてみると、本当に具合の良いバイクであることに驚かされる。長距離を走るのが特に好きな旧車ファンはデュオグライドに目を向けてみるのもよいと思うぞ。
と言うわけで第 24時間目の講義はここまで。ではまた、ホグホグ。