VIRGIN HARLEY |  16時間目 マフラーを考える。ブタでもわかるハーレーエンスー入門講座

16時間目 マフラーを考える。

  • 掲載日/ 2015年12月22日【ブタでもわかるハーレーエンスー入門講座】

この度の新型コロナウイルス感染症(COVID-19)に罹患された皆さまに心よりお見舞い申し上げます。

バージンハーレー.comでは「新型コロナに負けるな!」というコンセプトにより、手軽に楽しめる過去アーカイブ記事を紹介させていただきたいと思います。まずは大人気コンテンツの「ブタでもわかるハーレーエンスー入門講座」をご紹介します。じっくり読んで、ハーレーダビッドソンのウンチクを身につけていただければと思います。

エンジンの性能に大きく影響するだけではなく、ルックスとサウンドという大切な要素をつかさどる。いつの時代も「交換したいパーツNO.1」のマフラーを考えてみようかの。

ドンドン分かると大評判の「ブタでもわかるハーレーエンスー入門講座」、その第15時間目のお題はその第16時間目のお題はマフラーについてである。

まず始めはマフラーに与えられた2つの役割について。まずひとつはエンジンが発する排気音を軽減する消音効果、そしてもうひとつはエンジンパワーを引き出すチューニング効果である。パワーを絞り出すことだけを徹底的に追求したドラッグレーサーのマフラーがストレートパイプと呼ばれる直管を使用しておる事でも分かるように、消音効果を上げようとするとエンジンパワーは低下することになるから、マフラーの設計者は相反する2つの要素をいかに高次元でクリアするかといつもアタマを悩ませておる。

マフラーというのはエキゾーストパイプ(通称エキパイ)とサイレンサーを組み合わせた総称。シリンダーヘッドの燃焼室でガソリンが爆発し、排気ガスと音がマフラーを通って大気中へと放出される。サイレンサーはその名の通りエンジンの爆発音を軽減するための装置で、エキパイはサイレンサーまで排気を導く役割を果たしておるわけじゃ。パンヘッド以前のハーレーのサイレンサーはただのスチール製の筒じゃったが、現在はパンチングメタルという穴のたくさん空いた鉄製の筒やグラスウール、遮へい版を使用したバッフルが入れられ消音効果は飛躍的に向上しておる。騒音に対する社会の締め付けは厳しくなる一方じゃからな。

ご存じのとおりハーレーダビッドソンのエンジンは2気筒じゃから、各シリンダーに1本のエキパイが取り付けられておる。かつてのハーレーは2本のエキパイをひとつにまとめて1本のサイレンサーで排気を行う2in1(ツーインワン)スタイルが主流じゃったが、EVO/ツインカム88は2本のサイレンサーが主流。しかし2本のエキパイは中間でパイプによってつながれておる。これは2つのシリンダーの排気をひとつにまとめることにより、それぞれが引き合って排気効率が高まる集合効果と排気音の軽減を狙ったものなのじゃ。

しかしこの講義を聴くようなエンスー入門希望者の多くは、マフラーを変換しておることじゃろう。いかんせんノーマルマフラーは静かすぎるからのう。サイレンサーのない直管のストレートパイプはハーレーらしい腹に響く素晴らしい音なのじゃが、うるさすぎるのがタマにキズ。さす がにニッポンの社会事情にはチト厳しいと言わざるを得ない。ハーレー用マフラーはそれこそ星の数ほどあるのじゃから、ご近所や道行く歩行者をあまり不快にさせない範囲で自分好みの排気音を大いに楽しむがよかろう。

マフラーはいうまでもなくマシンの外観にも大きな影響を及ぼすから、どんなマフラーを選ぶかは音とパワー以上にスタイルが大切なのはいうまでもない。ミーテインギなどでパーキングにずらりと並んだハーレーを眺めると、ノーマルマフラーは圧倒的に少数派。まずはマフラー。これは世界各国どこのハーレー乗りも同じじゃな。

というわけで16時間目は終了。ではまた、ホグホグ。

 

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