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バージンハーレー.comでは「新型コロナに負けるな!」というコンセプトにより、手軽に楽しめる過去アーカイブ記事を紹介させていただきたいと思います。まずは大人気コンテンツの「ブタでもわかるハーレーエンスー入門講座」をご紹介します。じっくり読んで、ハーレーダビッドソンのウンチクを身につけていただければと思います。
ハーレーダビッドソンの車名はまずアルファベットによって標記され、その後にローライダーやらスポーツスターやらとサブタイトルが付く。このアルファベットを考えてみようかの。
オレもエンスーになってきた気がすると大評判の「ブタでもわかるハーレーエンスー入門講座」、その第15時間目のお題はハーレーダビッドソンの車名に使われているアルファベットの解読方法についてである。
世界中でクルマやオートバイを生産するメーカーは数々あるがメーカー名は創業者の人物名である場合が最も多い。ハーレーさんとダビッドソンさんはもとより、ドゥカティさんホンダさんヤマハさんスズキさんカワサキさん、トヨタさんにマツダさん、フォードさんベンツさんロメオさんフェラーリさんなどなど、まさしく偉大なる先人のオンパレード。中にはイタリアのモトグッツィのように、戦死した親友の名前(グッツィさん)をメーカー名とした泣かせる逸話もある。ではクルマやオートバイの車名はどうかと言えば、これはもう実にバリエーションに富んでおる。地名やら動物の名前やら自然現象やら人物名やら、もう何でもアリ。その上世界各国の言葉が入り乱れるから、これを分類するのはさすがのワシでも不可能じゃ。
バイクのモデル名には固有名飼/アルファベット/数字が用いられる。ワシの推測する所によると、このネーミングは国ごとに特徴があるようじゃな。ドイツのBMWはアルファベットと排気量を示す数字だけのシンプルな車名がほとんどじゃし、イタリアはモトグッツィのル・マン/モンツァ、ドゥカティのスーパースポーツ/マイクヘイルウッドなど固有名詞が多い。トロフィー/デイトナ/トライデント(トライアンフ)、コマンド/アトラス(ノ一トン)、ビクター(BSA)といったイギリス車もイタリアと同様。ハーレーダビッドソンが基本的にアルファベットの名前が付けられているのは、ハーレーさんとダビッドソンさんがドイツ系アメリカ人であった事と関係しておるのかもしれんな。同じアメリカでもインディアンはチーフ/スカウトといった固有名詞を使っておるし。ちなみに日本はCB/YD/XS/W/Z/GSX-Rなどなど、アルファベットに排気量をくっつけた名前が主流じゃな。
かつてはアルファベットだけじゃったハーレーの車名は、スポーツスターやスーパーグライド、ローライダーなどに始まり固有名詞が徐々に付けられるようになった。そういえばハーレー社がかつて販売した小排気量モデルには、ハマー、トッパ一、スキャットなどと小意気な名前が付けられておったのう。日本も小排気量車にはカブ、ラビット、ランペットなどアルファベットではない名前が多い。
話を本筋に戻そう。ハーレーのVツインモデルはすべてにアルファベットの記号が与えられ、モデルやエンジンの型式が一目で分かる。まずは、ビッグツインを見てみると、1936年にデビューしたナックルヘッドは1000ccでEと命名され、E/EL/ESの3モデルがラインナップされた。その後41年には1200ccのF (F/FL)が登場。つまりEはOHV1000、FはOHV1200を指すわけじゃな。 Eは1952年に生産が中止され、ビッグツインはF系に一本化されることになる。ちなみにF系エンジンはショベルヘッド時代の1978年に1340ccとなるものの、Fのネーミングはそのまま今に至っていることは皆もご存知じゃろう。
ビッグツインの「F」に対して、スポーツスターは「X」。この始まりは57年のXLじゃが、その前身にはサイドバルブエンジンを搭載した「モデルK」がある。 このKはワンカムのビッグツインに対して4カムエンジンを搭載するスポーツモデルであり、52年から57年まで生産されたスポーツスターのご先祖様。このほかにもW/V/Uといったサイドバルブモデルがあったことも覚えておきたいものじゃな。
70年代までのビッグツインは前後16インチタイヤのモデルのみじゃったが、ハーレ一社は71年、フロントにスポーツスター用のフォークと19インチホイールを採用したニューモデルを発表。それはビッグツイン系を意味するFとスポーツスターのXを組み合わせてFXと命名された。以降ビッグツインはFLとFXの2系統の中でさまざまな派生モデルを生み出し、車名のアルファベットはずいぶん長くなったものじゃ。
というわけで15時間目はこれにて終了。ではまた、ホグホグ。