この度の新型コロナウイルス感染症(COVID-19)に罹患された皆さまに心よりお見舞い申し上げます。
バージンハーレー.comでは「新型コロナに負けるな!」というコンセプトにより、手軽に楽しめる過去アーカイブ記事を紹介させていただきたいと思います。まずは大人気コンテンツの「ブタでもわかるハーレーエンスー入門講座」をご紹介します。じっくり読んで、ハーレーダビッドソンのウンチクを身につけていただければと思います。
キャブレターがどんな働きをするのか知ってはいても、実際その仕組みを詳しく理解しているものは少ないはずじゃ。そこで今回はその基本をじっくり学んでみようかの。
俺でも解ると大好評の「ブタでもわかるハーレーエンスー入門講座」、その第10時間目のお題はキャブレターについてである。ガソリンを空気と混ぜ合わせて霧化 (むか=キリ状にすること)させ、それをシリンダーヘッドの燃焼室に送り込むのがキャブレターの役目。「霧吹き」をイメージすれば最も分かりやすいが、この性能によってパワーやトルク、扱いやすさは大きく左右されるのじゃ。
キャブレターの基本構造は大きく分けて3種類。 まずはEVO以降純正で採用されているCVに代表される負圧キャブ。これにはアクセルの動きに応じて開閉するスロットルバルブのほかに、吸気の圧力によって開閉するもうひとつのバルブがあって、エンジンの回転数によって負庄バルブが開閉し、言うなれば空気を吸い込む量を自動的に最適にコントロールしてくれるというモノ。それゆえCVはライダーの技量を問わないキャブで、なおかつ燃費もいい。だからこそ純正で採用されているというワケしじゃな。
この他にも丸い板でできているスロットルバルブが回転することで開閉が行われるバタフライキャブ、円柱あるいは角柱状のバルブが上下する可変ベンチュリーキャブがある。ハーレーの純正キャブはリンカートに始まり、ティロットソン、ベンディックス、初期のケイヒンとバタフライキャブを使用していたが、90年からケイヒンのCVキャブが採用されておる。また社外メーカーのキャブは、旧車に人気のSUは負圧キャブ、S&Sはバタフライ、ミクニのHSRやケイヒンFCRは 可変ベンチュリーじゃ。
またエンジンの型式上キャブレターが目立つ位置にあるハーレーにとって、エアクリーナーはデザインを語るうえで重要なポイントじゃろう。純正はリンカート時代のドライヤー型以降は丸型もしくはオーバル型。1340のショベルヘッドはハム缶などと呼ばれる角張ったデザインが採用されておったが、不格好なうえに大きいため不人気じゃった。またS&Sのティアドロップ型やSU用の丸型など、社外キャブ用のエアクリーナーにも名作は多い。ま、一世を風靡したクリアキンのハイパーチャージャーが名作と呼ばれる日が来るかどうかはわからんがの。
これにて10時間目は終了。ではまた、ホグホグ。