2018年モデルでフルモデルチェンジが行われたソフテイルファミリーにおいて、ラジカルなファクトリーカスタムが数多くラインナップされる中、最もクラシカルかつ王道的なスタイルでまとめられたFLHCSヘリテイジクラシック。新型ソフテイルフレームにミルウォーキーエイトエンジンを搭載した最新モデルでありながら、そのスタイルはあくまでもオーセンティックなハーレーダビッドソンそのものと言える。つまり突出した個性が与えられたモデルではないだけに、いかようなスタイルにも姿を変えることができる懐の深さを持っているのがこのヘリテイジクラシックなのだ。
今回紹介する「LA ESMERALDA」と名付けられたヘリテイジクラシック114ベースのカスタムマシンはドイツのパーツサプライヤー、サンダーバイクの手によるものであり、チカーノカスタムをリメークした変則的なスタイルが与えられている。前後のディープフェンダーとロングフィッシュテールマフラーを装着したチカーノカスタムであるが、お約束のエイプハンガーではなく、このマシンにはスーパーワイドなオリジナルのビーチバーを装着し、ビーチクルーザー的要素が付け加えられている。
また「LA ESMERALDA」という名の由来となるエメラルドグリーンのカスタムペイントにも注目したい。フレークを多用したグリーンのグラーデーションベースにゴールドリーフ、ピンラインを組み合わせ、これぞチカーノカスタムと言わんばかりの美しいエクステリアを構築。さらにヘッドライトハウジング、ナセル、ダービーカバーにも同ペイントを施し、マシンの一体感を高めている。ホイールはベースモデルの前後16インチから、F23/R18インチのビレットホイールに変更され、前後のエアサスにより車高を制御。地を這うような迫力のスタイリングも大きな見所となっている。