排気量1,801ccのスクリーミンイーグルTC110エンジンを搭載したSシリーズ不動の人気モデル、ダイナFXDLS ローライダーS。クラブスタイルのローライダーとして2016年に登場し、その2年後の2018年にソフテイルファミリーとダイナファミリーの統合によりラインナップから姿を消した悲運のダイナ・ローライダーSだが、今もその人気は絶大で、コンディションのよい中古車両を探している方も多いだろう。
そんなダイナ・ローライダーSのコンセプトは前途の通りクラブスタイルなのだが、ここに紹介する「JOHNNY BLACK」は、そのクラブスタイルをさらに進化させ、ツーリングモデル並みの快適性を目指して製作されている。手掛けたのは独国のパーツサプライヤー、サンダーバイクだ。
このマシン最大のポイントはアレンネス製のフェアリングと、ハードストリートのサドルバッグにより、まるでポリスモデルのようなスタイリングとしている点だ。ただしグロスブラックのカラーリングにより「漆黒のポリスモデル」という印象であるが……。
そしてオリジナルのハイライザーバーとLe Peraのガンファイターシート、ミッドからフォワードコントロールに移設されたステップが作り出すポジションもポイントで、ロングツーリングを意識したリラックスしたものになっている。ストックモデルのミッドコントロール位置にあるステップは、そのままフットレストとして残されているところも面白い。ロングツーリング時にはこのフットレストの効果は大きいはずだ。まさにストリートを意識した快適ツアラーと言える仕上がりを誇っている。