90年代のバイクシーンに見られた
ストリートバイクのあるべき姿へ
「特にこれってスタイルやテーマはありません。自分がバイクに乗り始めた頃に見ていた1990年代のトラッカー風ストリートバイクをイメージしたものを具現化しています」
10代からバイクに乗っていたhosoiさん、モンキーやゴリラといったミニバイクから、ヤマハSR400、カワサキW650と、数々のバイクを乗り継いでこのスポーツスターXL883Lに到達。元々ツーリングライダーだったが、二児の父となりなかなか遠出ができないことから、「ならば」と理想のストリートバイクの実現へと向かうことに。
「リジッドスポーツの方がスリムでカッコいいカスタムになるとは思うんですが、天の邪鬼な僕は『だったらラバーマウントで挑戦してやろう』ってなっちゃったんですよね。トライアンフほどシャープじゃない、ゆったりしたところが残っているスポーツスターが好きなんです」
そんな彼が思い描く理想のスポーツスターの原点は、ブリティッシュテイストを取り入れた1990年代の東京・上野のバイク屋街に並ぶカスタムバイクだという。今は廃れて久しい名所を賑わせたオールドスクールテイストを蘇らせる……その狙いどおりにカスタムが進行中のようだ。
hosoiさんのビジョンを形にしているのが、東京・足立のカスタムショップ「クラムジーワークス」。現在はまた新しいフューエルタンクをクラムジーに依頼中だそう。ここにバックステップが加わったら、またガラッと異なるスポーツスターへと変貌を遂げるのだろう。
カスタムの詳細をチェック!
Nice!Motorcycle ショートXRバー & Biltwell スリムラインライザー
ノスタルジックにトラッカースタイルを再現する理想的な組み合わせ。もちろんハンドリングも申し分ないニュートラルなもの。さらにナイス!パンチアウトグリップでアクセントを加える。
モトガジェット モトスコープ ティニー スピードスター
コックピット周りをシンプルにしつつ、さりげなくもハイエンドなドイツメーカー製のミニスピードメーターをトップブリッジ下に設置。クラシカルなデザインがマシンのテイストに映える。
ハーレー純正タンクをストレッチ加工
容量17リットルを誇る純正ビッグタンクをベースに、両サイドをナロー加工したオリジナリティの高いクラムジーお手製タンク。デザインもクラムジーのプロデュースによる60’sテイスト。
TRAMP CYCLE ソロ バーチカルタック
「車体が描くシルエットにこだわった」と、このタンクに合うシートとして選ばれたビンテージ感溢れるアイテム。「もう少しポジションを高くしたい」と、現在トランプのレースソロシートも検討中。
FORK マーシャルアッセンブリー
コンパクトなラウンド型であること、クラシカルなデザイン、そしてマットなデザインの軸を担うポリッシュのエボリューションエンジンに映えるなどの条件から選ばれたフォーク渾身のエアクリーナーカバー。タイマーカバーやダービーカバーもフォーク製に!
ホットラン 2本出しマフラー
「ネットオークションで落としたものなので出どころはわからないけど、おそらくホットラン(笑)」という攻撃的なメガホンマフラー。バックステップ化を考えた際の組み合わせが気になるところだそう。
TRAMP CYCLE ライトスプロケット タイプ2
デザインにこだわるオーナーが選んだ高剛性ビレットスプロケット。大幅な軽量化はもちろん、USプーリー以上に走行性能を安定させる設計になっているトランプらしいパーツ。ベルトガードもトランプの軽量版に。
サンダンス トラックテック ENKEIホイール
「フロント19/リア18インチ化はマスト案件でした」と、最初のカスタムプランであったホイール変更。トラッカーテイストのスポーツスターにふさわしいビジュアルとフットワークを手に入れている。
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