90年代スカチューンカスタムで
現行スポーツをよりスマートに
ラバーマウントと呼ばれる現行スポーツスターモデルのエンジン及び骨格に変わったのは2004年から。それまでのリジッドスポーツに比べて大柄になり、以前は200kgちょっとだった重量も250kgオーバーがアベレージに。どちらかといえばクルーザー色が強まったのが現スポーツスターだ。
今やムーブメントと言っていいカフェレーサーカスタムのベースモデルとしてスポーツスターが選ばれるのも珍しくないのだが、その重量はもちろん、またがった際に太ももに干渉する出っ張ったサイドカバーの存在が、スタイリッシュなカフェスタイルを阻害するポイントとなっていた。
数々のハーレーと向き合ってきたセレクテッドがカフェカスタムを施すにあたり、取り入れたエッセンス、それが「スカチューン」だ。1990年代に流行ったカスタムで、とことん無駄を削ぎ落とすという点ではチョッパーに通ずる手法である。
ご覧の通り、大胆にもスポーツスターのネックであるサイドカバーそのものを取っ払ってしまった。オイルタンクはシートカウル内に、バッテリーはフレーム下部に移設し、スカチューンの流儀どおり、シート下をスカスカにしている。ここにカフェスタイルの必須アイテムであるバックステップが組み合わさり、シートそのものをグッとはさみ込むライディングフォームが完成した。
国内で流行したカフェレーサースタイルを再現しつつ、クラシカルなオールステートタイヤでアメリカンテイストを演出するなど、ハーレーらしさを忘れてはいない稀有な一台。これを凌ぐラバーマウント カフェレーサーを見つけるのは至難の業だろう。
カスタムの詳細をチェック!
国産モデル用 汎用型ロケットカウル
ハーレー用ではなく国産モデルに使用されるロケットカウルを加工装着することで、90年代カフェレーサーっぽさを演出。マウント位置も絶妙だ。
汎用型セパレートハンドル & モトガジェット モトスコープ・プロ・バージョンII
オーリンズ製倒立フォークによって径が変わったフォークに合う国産モデル用セパレートハンドルに換装。赤い文字が怪しく浮かび上がるデジタルメーターがダークなマシンを引き立てる。
ストーツ製 Alloy Gas Tank
さまざまなタイプのマウントキットを手がけるアメリカのストーツ社が生んだカフェレーサー用タンク。エアプレーンキャップはオプションで、マットブラックとグロスブラックのツートーンデザインが印象的。
アルカンターラ製ワンオフソロシート
シートカウルに合わせたレーシーなソロシートは、ハーレーらしいタックロールとしつつ、表皮はライディング時のポジション安定と高級感を高めるアルカンターラ製とされる。
オイルタンク内蔵 ワンオフシートカウル
アシンメトリーなポジションにテールランプが埋め込まれたワンオフカウルには、なんとオイルタンクが内蔵される。リアエンドのチョッパー感たるや!
オーリンズ製倒立フォーク & RSD製ホイール(F19 / R18)
圧倒的な性能を誇るオーリンズ製倒立フォークに組み合わされるのは、ローランドサンズ製アルミニウムホイール。フロント19 / リア18インチというレーシーな設計で、あえてそこにオールステートタイヤが組み合わされる。
セレクテッド オリジナルエアクリーナー「デュアルスロート」
このサイズ感でありながら、吸気性能を徹底的に追及したセレクテッドの自信作。とりわけカフェレーサー特有のニーグリップポジションを邪魔しないところも大きなポイントだ。
ワンオフ 2in1 ステンレスマフラー
カフェレーサーというスタイルにバックステップとのポジションを考慮して設計されたオリジナルのメガホンマフラー。そのサウンドはなかなかハードなものに。
RSD製バックステップキット
セパレートハンドルと合わせて、カフェカスタムを行ううえで外せない部位に選ばれたのはRSD製パーツ。特有のビレットデザインがマシンの質感を高める。
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