現行のそれとは異なる、フロント19/リア16インチの足まわりを持つローダウン仕様の2010年式スポーツスターXL883L。そんなXL883Lとともに過ごしているオーナーのなかで「もっとスポーツスターらしく走れるようにしたい」という思いが強くなり、大阪のトランプサイクルへカスタムオーダーを出した。パフォーマンスアップに定評があるプロショップへ任せるべく、愛知から大阪へと愛車が運ばれた。
「まずは足まわりをメインとする必要最低限のメンテナンスから始めます。バイクはメンテフリーじゃありませんから、しっかりと整備し直して気持ち良く走れるようにしないと。カスタムのメニューを決めるのはそれから、ですね」
”気持ち良く走れるバイクを提供すること”を信条とするトランプ代表の長岡 守氏のポリシーに則り、ステムやスイングアームなどバイクの挙動を支える部位が徹底的にブラッシュアップされていく。そのうえで、「スポーツスターらしく走れるように」というオーナーの意向に沿って、トランプ製フロントフォークキットとオーリンズ S36Eを投入しての足まわり強化が図られた。さらに軽快なハンドリングを約束するスピードバーに、高剛性&軽量化を両立させるライトスプロケットやベルトガードなどが採用され、ノーマル時のそれとは比べものにならないパフォーマンスを手に入れた。
最後にスポーツスターらしくと、ディープブルー×シルバーピンラインというシックなカラーリングで1970年代風グラフィックにまとめてフィニッシュ。ハーレーとしてのエッセンスを忘れることなく、オートバイに乗る楽しさがしっかり引き出されたトランプのフィロソフィーが感じ取れるスポーツスターと言えよう。