2015年3月の東京モーターサイクルショーのハーレーダビッドソンジャパン(以下HDJ)ブースにて展示されたカスタムフォーティーエイトがこれだ。元々の完成度が高く、中途半端にカスタムするとバランスを崩してしまうこのファクトリーカスタムモデルに対して、しっかりと新たな個性を植え付けた一台として仕上げられた。
真っ赤なブレーキキャリパーにXL1200T スーパーローとポジションを同じくするファーザーフォワードミッドコントロールキット、レールコレクションのエアクリーナーやヘッドカバーなどH-D純正P&Aが贅沢に盛り込まれている。さらに獰猛な牙をほうふつさせる7スポークホイール、サドルシート、ミニエイプハンガーなど主張の強いパーツをバランスよくミックスし、そのままディーラーで買えそうなスタイルにまとめられている。
そんなフルカスタム フォーティーエイトで見逃せないのが、ミッドコントロール化されたステップ位置と2016年より純正P&Aにラインナップされたプレミアムサスペンションだ。エイプハンガーを備えていながら、しっかりとステップを踏み込んで走る仕様にしているところにライディングへの配慮が感じられる。
そしてプレミアムサスペンションは、2016年モデルのフォーティーエイトだと280mmのところが、この一台には300mmが装着されている。「280mmと比べてもスタイルに大きな変化はなく、それでいてストロークの余裕が持たせられるので快適性がアップする」とのことで、これだけでフォーティーエイトのライディング能力はかなりアップしている。
見た目だけでなく、“ハーレーで走る”ことをイメージして組み上げられたフォーティーエイト。2016年モデルに負けず劣らずの乗り心地は、快適性を求める現フォーティーエイトオーナーの参考にしていただきたい一台と言える。