オリーブグリーンのボディにレッド×ゴールドのラインというグラフィックは、20世紀初頭のアメリカで人気を博したボードドラックレースに登場したファクトリーレーサーそのもの。東京・八王子のテイストコンセプトモーターサイクルのサポートファクトリー ランチタイムカスタム『LTC』によるニュープランニングモデル『BATTLE TRACK RACER-LTC』だ。
「ハーレーが生み出したボードトラックレーサーが正常進化していたら、こうなっていたに違いない。イメージしたレースフィールドは、東京の首都高や湾岸道路。世界観と時空間、そして唯一無二の所有感を表現したかった」
そう語るのは、テイストの主、河内山智氏。ビルダーが過去に手がけたバトルサイクロンの系譜を受け継ぎつつ、ハーレーのヒストリーを感じさせる仕上がりとされるこの一台。当然走りもなかなかに凶暴で、ストックの良いところを残しつつ各所をブラッシュアップ、ECMもテイストオリジナルチューンで書き換えられる。「ゲンコツのような走り」(河内山氏)という表現のとおりの“ガツン”とした走りでライダーを刺激してくる。
ハーレーダビッドソンから生み出されたスポーツバイクの究極系、ビューエルを土台としたストリートレーサー。クラシカルなグラフィックながら、この一台が疾走するにふさわしいシーンはミッドナイトハイウェイにほかならない。