1957年にビッグツインモデルとしては生産を終了したリジッドフレーム。言わずと知れたリアサスペンション機能を持たないまるで自転車のようなシンプルなフレームである。そのリジッドフレームをイメージし、サスペンション機能を持たせたソフテイルフレームは、ハーレーのカスタムベースとして高いポテンシャルを誇っている。ここに紹介するマシンは、そんなソフテイルファミリーの中でもシンプル極まりないモデル、FXSTベースに製作されている。際立つ個性を持たないモデルだけにカスタムでいかようにも料理ができるツウ好みなモデルと言える。
子供のころからハーレーに憧れていたというオーナーが選んだそんなFXSTはアフターパーツも多く、カスタムの方向性やコンセプトを明確にしておかないとまとまりのないマシンになってしまう可能性もある。しかしこのマシンは純正P&Aパーツをうまく使いスタイリッシュにまとめ上げることに成功している。まず目に飛び込んでくるのはFXCWC用の純正ハンドルである。個性的なライザーだがさすが純正、違和感なくFXSTにマッチしている。ダブルシートとシッシーバーも純正P&Aをチョイスしている。
さらにエンジンはツインテックでインジェクションチューニング済み。マフラーはバンス&ハインズのスリップオンを装着している。今後はもう少し個性を出し、ロングフォークとワイドタイヤの組み込みを検討しているという。