「自分の好みははっきりとしていたので、こういうスタイルのスポーツスターを手がけてくれるショップ探しから始めました。やっぱり“バイク選びはお店選び”ですから」
VIRGIN HARLEY.comのアーカイブ記事を漁るように見続け、たどり着いたのが横浜の一国サイクルワークスだった。ラバーマウント XL883Rをベースに、梅島国彦さんとオーナー、そしてご主人を加えての三者でカスタムプランニングをスタート。
「ハーレーのパーツに関してはまったく分からなかったので、梅島さんと主人の知識をフル活用しました。そんななかで、私がもっとも重視したのは軽量化だったんです」
現行スポーツスターは車重が大体260kg前後というかなりの重さ。ただ、軽量化を求めたのは停車時の取り回しよりも操りやすくすることが最大の目的。トランプの2in1フルチタンマフラーやライトスプロケット、サンダンスのトラックテック ホイールといったパーツチョイスは、そんなY.Tさんの要望にぴったりと当てはまるもの。そのうえで、ミスミ製バックステップやミリバー換装、ブレンボ製ブレーキキャリパー&マスターシリンダー換装というディテールが組み込まれている。BURN! H-D Sports 奥川 潔さんによるサンダーマックスでのフューエルインジェクションチューニングというフルコース チューニングだ。
「こういうスタイルのカスタムはウチの得意分野ですが、女性オーナーというところに驚かされますよね。久しぶりにワクワクしながら作れました」
とは、一国の梅島さん。このあと、伝説のファクトリーレーサー XR750のスタイルを目指してダートトラッカーシートを作成するなど、さらに軽快なスタイルへとグレードアップするメニューも控えているという。彼女が求める完成形を目にする日が楽しみだ。