ショベル以前のオールドモーターをベースに徹底的に作り込まれたカスタムマシンを製作するロナーセイジ。しかし意外にもツインカムやEVOベースのマシンも数多く手掛ける守備範囲の広いショップであることをご存知であろうか? ここに紹介する1989年式のスプリンガーソフテイルのカスタムマシンもEVOをベースにしたそんな一台だ。
オーナーはこの車両がはじめてのオートバイだという皆川光子さん。ご主人がロナーセイジでパンヘッドを手に入れたことを機に、15年以上乗り続けたこのスプリンガーソフテイルを奥様の光子さんに譲ることになった。そこで女性でも乗りやすいようにとカスタムが施された。ビレット製の美しいミッドコントロールが製作され、フューエルタンクはマスタングタンクをモディファイ。サイドにエグリ加工が施されたロナーセイジらしいタンクである。ハンドルはプルバックライザーにタイトなドラッグバーを装着。グリップはロナーセイジ定番の積み革グリップが取り付けられている。シートはワンオフのダブルシート。ショートシッシーバーがリアエンドの見所となっている。
ブラックというソリッドなカラーリングからも、一見するととても女性オーナーのマシンだとは思えないハードな印象のこのカスタム。あえて女性っぽさは排除し、しかしながらもスタイリングの美しさでエレガントな女性らしさを演出している。百戦錬磨のロナーセイジらしいアプローチのマシンだと言えるだろう。