このカスタム スポーツスターの見どころは? 誰が見ても明白、オリジナルペイントがほどこされたフューエルタンクだろう。このグラフィックは2012年、ハーレーダビッドソンからドロップしたカラーショップ『HARD CANDY FLAKE』のパターンのひとつ「ライムゴールドフレーク&ビビッドブラック」。近年、ハーレーダビッドソンは自社ブランドの強みのひとつとして塗装技術の高さをあげており、実際に現行モデルの塗装に目をやると、きめ細やかさはもちろん、何重にも塗り重ねられた分厚さにも驚かされる。フレークを含んでいることから、好天時のきらめきといったら、ノーマルのそれの比ではない。
また『NEW PRODUCTS』カタログでは前後フェンダーやサイドカバーまで同様にペイントできるプランがあるが、オーナーである木下さんはあえてタンクだけにとどめ、前後フェンダーをブラックアウト。さらに真っ黒なマフラーガードやエアクリーナー、スポークホイールまでも黒くすることで、このグラフィックを際立たせた。「ここも黒くしたかった」と、ハンドルバーもノーマルXL883R仕様にする徹底ぶり。誰もがこのタンクに目を惹かれるのは当然である。
決して身長が高い方ではないが、バイク本来の乗り味を楽しむべくXL1200Rの高さをキープさせつつ、街乗りにツーリングにと愛用している大事な一台だという。
ハーレーダビッドソンジャパン正規販売網でならオーダー可能な、いかにもアメリカのモーターサイクルらしいデザイン。意外にもハーレー系イベントでも見かけることはほとんどないが、この個性には否応なく惹き付けられる。「他にない自分だけの一台にしたい」と考えている人に、選択肢として検討していただきたいグラフィックだ。