一見すると、まるで他メーカーの古いカフェレーサーのよう。だが、エンジンまわりを見るとスポーツスターそのもの。そのギャップに驚かずにはいられないインパクト大の一台が現れた。
「昔からクラシックなブリティッシュスタイルが好きだったので、幼馴染である BE COOL の飯島さんには“このスポーツスターをカフェレーサーにしたい”と伝え、ふたりでいろいろ相談しながら完成にこぎつけました」
イメージしたのは、映画『ワイルド7』に登場した ヤマハ SR 改。だが、そのままの姿にならぬよう、テーマを「ヨーロピアン&カフェレーサー」とし、製作に着手。汎用型カウルとセパレートハンドル、レーサー風カウル一体型シート、バックステップ、メガホンマフラーと、カフェレーサーの姿にまとめるための要素をすべて取り入れ、絶妙のバランスで組み上げられている。それでいてエンジンまわりやフレームなどにはほとんど手を入れず、「見る人が見ればスポーツスターと分かるように」残し、そのギャップが人々を驚かせている。そして、ショップのイメージカラーであるダークシルバーで車体を引き締め、フィニッシュとした。
が、オーナーは「まだ完成したわけじゃない」という。特にフロントフェンダーなど、細かい部位については「今後の課題」として手を加えていくそうだ。
近年、スポーツスターをカフェレーサーにカスタムする方が増えている傾向が見られるが、オーナーとビルダーが苦心の末に生み出したこの一台、イメージどおりの究極のスポーツスター カフェレーサーと言っても過言ではあるまい。今後どんな姿へと変貌していくのか、楽しみである。